ボクハウソツキ -偽りとテレコミの日々-
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バカップル(しつこい!)二人は 夕暮れが近づくねずみーしーに入場した すると、ちょっと疲れが出ていたミミがとたんに元気になる。
あれ乗る〜♪ これ並ぶ〜♪ おなか減った〜! おみやげ買う〜♪ みっきーはどこにいるのぉ?
シーにはいねェよ!だいいち、おとーさんはお疲れだ
妙な内装の店で変な味のする高い料理を食べて 外に出るとちょうど花火があがっていた
キレイだね。
うん♪
隣のミミを見ると、なぜか涙ぐんでいる。 どうしたのか聞くと
うん、なんかキレイで感動しちゃった。 それと、シバとまたこの光景が見れるのかなあ? って思ったら涙が出てきたの…
ねずみーしーで
(ヤバイ、ハマりそうだ。)
寒さでかすかに震える華奢な肩を見ていると 堪えきれずに後ろから抱きしめてしまう。 洞穴を模した壁の陰に隠れ、ボクらはキスをしたんだ。 周りのカップルは花火に見とれていて、 涙をためながらキスをする、小さな女のコに気付くこともなく ましてや相手の男が幸福感と罪悪感と同時に味わっているとは 夢にも思わなかっただろう。
ミミはことごとくボクのツボを突いてくる
小柄で華奢な体
好みのファッション
ルックス、ヘアスタイル、
そして寂しげに甘える仕草。
ボクに彼女がいなければ、ミミの居場所が近ければ、 そして彼女の境遇が違っていれば、 ボクはきっと首までその暖かい世界に浸かってしまっただろう。
天国のような地獄のような5時間が過ぎ、 ボクらは浦安の幻想世界を後にした。
そしてその夜はボクのボロアパートに泊まった。 彼女は前々から
シバの部屋に泊まりたいの
と言っていたので、てっきり疑っているのだと思っていた。 前の日記にも書いたと思うが、 ボロくて狭い部屋を見せたくないだけなのに なぜか女のコは部屋に泊まりたがる。 見せればホテルにでも行きたがるかと思いきや たいていの女のコは何度も泊まりに来たりする。
(こんな部屋でも彼女たちにとっては居心地がいいのかな?)
最近はそう思うようになったんだ。
二人でくっついてしばらくTVを見ながら話した後、 狭いベッドで体を重ねてから眠った。
(今日はお疲れだったね)
腕まくらの中で先に眠ったミミに囁く。 その寝顔にはうっすらと涙が滲んでいた。
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