優しい=青い部屋=あたしとmasayaの日々。

2001年10月02日(火) 火曜日〜水曜日/おかへりなさい。

はぁ。やっと火曜日だ。
当初の予定では、飛行機で帰って来るはずだったのが、
時間が間に合わないとの事で、
新幹線に変更になった。

終わってからすぐにメールが来る。


はぁ。終わった。今から帰る。

何時に乗るの?

さぁ?テキトーに今日中にはつくだろう。


うううむ。相変わらず淡々としたメールだなぁ。
珈琲を補給するとかで、スターバックスにいるらしい。
ああ、羨ましい。
他愛のない、下らないメールが延々と行き交う。
でもね、こういうのがね、楽しいのよ。

08:33発ののぞみに乗ったらしい。
着くのは23:03。
新幹線の中でもメールのやりとりが続く。
らーめんが食べたいだとか、
海老カツバーガーが10/5から安くなるだとか、
ああ、あたしってばいっつも食べ物の事しか考えてないようです。泣。

11時少し前にメールで聞いてみた。


どうやって帰るの?

どうしようかなぁ。

迎えに行こうか?

ありがたい。


たまたまあたしは、外に出れる状態だったので、
彼を迎えに行く事にする。
新幹線を降りたmasayaに電話をかける。

○○までなら来れる?まだ電車ある?

ん?大丈夫だろ。

じゃぁ、電車に乗る時にメール入れて。


そうして、11時半過ぎにあたしはmasayaを迎えに車で駅まで。
彼はすでに着いていて、煙草を吸ってた。
スーツ姿だ。
masayaのスーツ姿ははじめて見る。
なんというかぁ……七五三のようです。

彼が車の助手席に乗り込む。


お疲れ様。あい。疲れました。

この時間ならもうバスないでせう?

あい。ないですね。

じゃぁ、ありがたく思って。

ありがたく思っておくよ。



そのまま彼の家まで車で送る。
道路が空いているので、10分程で到着。
駐車場に車を止める。


今日中に着いたね。

そうだね。

あたしのおかげだよぉ。

うん。そうだよ。
これ、後ろに置いていい?


横においてたあたしのバッグを
masayaは後部座席に移動させてこう言う。


これで心置きなく近付ける。

ん。そだね。


キスしてハグされて、きゅぅんってする。



あのねえ。結構寂しかったです。

そうか。

あい。寂しいよ。やっぱり。

少しの間、そうして抱き合ってたけど、
車の中は狭くて、ベンチシートではないし、ちゃんと抱き締めて貰えない。


ちゃんとキスして抱き締めて欲しいです。

何時頃までいいの?

えっと、30分から1時間くらいかな。

じゃぁ、移動しませう。

あい。


せっかく今日中に着いたのに。
もう日付けは変わって水曜日になった。

長い間来てなかったような気がする、青い部屋。
でも、本当は金曜日に来てるんだけど。

明るい所でmasayaのスーツ姿を見る。
なんだか違う人みたい。

彼が着替えるのを座布団に座って見てた。
ネクタイを取って
パンツを脱いで
靴下を脱いで
シャツを脱いで
Tシャツだけになって
やっといつものmasayaだ。

少しほっとする。
靴下を脱いだつま先に血が滲んでる。


あ、血だぁ。

ほんとだぁ。慣れない靴履いてたからだね。


お風呂場で血を洗い流して来るmasayaを
あたしは畳の上に座って、煙草を吸いながら待つ。
帰って来たmasayaは畳にゴロンと横になる。
あたしは膝枕をして彼の顔を撫でる。

はぁ、、、。

疲れてるのね。ってそう思う。
ぽつぽつと出張の間にあった事なんか話しながら、
彼はあたしにキスをする。
心地よい時間。
なんとなぁくあったかくて
なんとなぁく落ち着いて
なんとなぁく嬉しくて。


お風呂を沸かして来るよ。
そう言って彼が立った。
帰って来た彼は痛い程の力で抱き締めてくれる。
たくさんのキスをする。

うーん。なんかとっても幸せだぁ。

そうやって、何度も何度もキスを繰り返す。
時には噛んでみたり
時には吸ってみたり
時には舌を絡めてみたり
まぶたや耳たぶや首筋に舌を這わせたり…
飽きる事なく続く。

うーん。キスするだけでしたくなってしまひます。

うーん。あたしもしたひですが、あいにくスプラッタですので。

ああ、残念。
あたしはちょうど生理が始まったばかりで2日目。
こんな時にしちゃうと大変な事になる。
だから、キスだけ。
延々とキスだけ。

したいね、したいよぉと言いながらも
延々とキスが繰り返される。

あたしは耳もとで囁く
『おかへりなさひ。』
『ただひま。』

そしてまたキスが延々と続く。

このままじゃ、朝までしたいしたいって言いながらキスしちゃうねぇ。

そうだねぇ。そんな感じだ。

でも、帰らないと。今何時?

うんと、1時半くらい。ああ、1時間以上もキスしてたんだねぇ。

ほんとだね。でも朝まで出来そうだよ。


4日分のキスの埋め合わせは出来たのかしら?
そう思いながら、
まだ帰りたくないあたしは
帰り仕度をはじめる。

立ち上がって、帰ろうとするともう一度抱き締められた。
どれだけキスしたらあたしたちは満足するんだろう。

帰れなくなるよ…。

そだね。ではいきますか。

あい。


駐車場まで送ってもらって、もう一度さよならのキスをする。



ありがとう。キスしてくれて。

迎えに来てくれてありがとうね。

えっとね、逢いたかったので。
明日忙しいだろうけど、がんばってね。

あのさ…時間作るからね。待っててね。


帰り間際にmasayaがそう言った。
とってもとってもとっても嬉しくて、
あたしは、笑顔で車のキーを回して家路に着いた。

迎えに行けて良かった。
 
 


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~*Yuu
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