優しい=青い部屋=あたしとmasayaの日々。

2002年03月11日(月) 月曜日/誘い

土曜日も日曜日もmasayaからはメールがほとんどない。正直淋しいなと思う。
でも週末は仕方がない。あたしだって、そんなに頻繁にはメールも入れられないもの。

月曜日の朝のメール。おはやう。おはやう。いつもの調子。
masayaのメールはいつもそっけない。たまに泣きたくなる程のそっけなさだ。
でも微妙なやりとりなので、楽しい。
今日も忙しそうだ。きっとまた逢えない。

友人とランチを食べに行く事にした。だって、淋しいんだもの。落ち込んでるんだもの。お昼のファミレスで待ち合わせて、ランチバイキングというのを頼んだ。フラストレーションを解消するかのように、あたしは食べる。淋しい女は太るというのが、なんとなくわかる。

急にあたしの携帯が鳴る。非通知。誰?

たまたま携帯を触っていたので、うまく取れずに切ってしまった。
メールをやりとりしていた女の子からだろうか?
また、携帯が鳴る。出るとmasaya。
彼からは変なメールが何通か来ていて、相変わらず忙しく仕事をしているような感じだった。


どしたの?

目が痛いし、ダメダメです。

なんでも個人的な実験で有毒ガスを吸ったらしい。
まったく何をしているんだろうか。


大丈夫?今からまた仕事?

いや、時間が取れそうなので、電話してみた。


思いがけず誘われて、とっても嬉しかった。後1時間で出られるらしい。
友人とのランチを終えると、あたしは一度家に帰る事にした。
masayaの1時間は1時間半や2時間になることも多いから。

車を運転していると、メールが入った。

今から出る。

集合場所はホームセンターと電器屋がある場所だ。何か買い物をするらしい。

ひさしぶりに逢ったような気がする。
本当は木曜日に逢っているのに。
でも、今のあたしには足りない。

masayaが行きたいという辺鄙な場所のホテル。
相変わらず、探検だとはしゃいで、デジカメで画像を撮る。
勝手にあちらこちらと扉を開けては、シャッターをきるmasayaを見るのは楽しい。
でも、別にこれと言って【探検】する箇所もないようなホテルだったが。
一通り画像を撮り終えて、おもむろに彼は言う。


さて、脱いでみやう。

ぢゃぁ、あたしも。

抱き合うととても温かくて、とても気持ち良くて。
たくさんのキスがとても嬉しくて。あたしも彼にしてあげたくて。
舌を這わす。
唇でなぞる。
口に含む。
もっと奥まで…そう思って含んでゆく。
呼吸ができない程、喉の奥で感じる。

いつもしてくれるから、嬉しいよ

そう言う彼に返事をする代わりに、あたしは愛撫を繰り返す。
唇をそっと離すと、それはあたしの唾液で光っていた。
そのまま彼の上になる。
あたしは彼を愛撫する事で感じる。いつもそうだ。
繋がると躯の中がいっぱいになるように感じる。
そっと動いてゆっくりと感じていたいのに、いつもその願いは聞き入れられない。
激しく突き上げられて、同じように激しくあたしも動いて
瞬く間にイク。これの繰り返し。
すぐにあたしは根をあげてしまう。

正常位になって、脚を持ち上げられて奥まで。
躯が震える。呻くように声をあげる。

まだ入るよ。

そう言うとmasayaは一番深い場所まであたしを貫いた。

スゴイの…

圧迫するように押し付けられると、我慢できない。
そのままあたしは果てた。

セックスが終わるといつものようにだらだらと抱き合って過ごす。


ねぇ。あたしのコト好き?

ん?とーぜん好きだよ。

だって、聞かないとmasayaくん言ってくれないんだもん。

それはほら、恥ずかしいから。

…違う。そうぢゃない。

うーん。またの機会に。

そんな事言って言わないんでしょ?


そんなやりとりをしていると、なんだかあたしの一方通行な想いばかりを押し付けているようで滅入って来た。
いいじゃない。たまには言ってくれたって。

masayaはあたしが好きだと言うと、好きだと返す。
いつもそう。彼からは言わない。
たくさん抱き締めて、たくさんキスをして、たくさん撫でて、可愛がってくれるが
masayaからは好きだと言わない。
仕方がないのかもしれない。
こんな関係だもの。どこかで線を引いてるのかもしれない。
あたしは自分でそう言い聞かせる。

たった一度だけ、彼から先に言われた事があった。
きっともう言った事も忘れているだろうなと思うと、少し淋しい気がした。

抱き締められているのに、涙が出て来る。
しばらく言葉もなく抱き合っていた。

何度かのためらいの後、masayaが耳もとで囁いた。小さな声で。

『好きだよ。』

「…」

涙が溢れそうになった。
それが恥ずかしくて、誤魔化すように、ちゃかすようにあたしは答える。

良かった!言ってくれて。というか、無理矢理言わせちゃったよね。
でも無理矢理にでも言わないと、masayaくんぜーんぜん言ってくれないんだもの!
すっごい嬉しい。本当に嬉しい。ありがとう。

masayaは「いへいへ」と笑って、あたしを抱き締めた。


あたしはもう一度言う。

「…ありがと…」


masayaの前では笑っていたいと思う。
心配をかけたくないとも思う。

でもほんとは、不安に押しつぶされそうで、泣いてしまいたい。
抱き締められたまま、思いきり泣きたい。

あと、わずかな時間しかもう残っていない。






My追加


 < past  INDEX  will>


~*Yuu
エンピツ