優しい=青い部屋=あたしとmasayaの日々。

2002年04月28日(日) DOUBLE BED #2

ベッドに俯せの状態で、あたしは彼を待つ。
masayaの両手が、あたしの腰を引き上げた。

あ。来る。

両脚を少し開かされる。

あたしはこういうふうに、【される】事が好きだ。
少しだけ抗いながらも、躯は正直に反応している。
もちろん、自分から動いて求めるのも好きだけれど
男に好きにされている自分を思うと、感じてしまう。
嫌だといいつつ、あたしは躯を開く。

セックスの最中の言葉が好きだ。
…してごらん。こんなになってる。…したいの?
好きに愛撫されて、耳許で囁かれて、弄ばれたいと
あたしは心の中で思う。
そして、あたしは感じて濡れてゆく。



彼はあたしの腰を引き上げて、四つん這いにする。
あたしが唇で愛撫して、大きく堅くなったペニスが入り口に当たる。
目を閉じて、神経を【そこ】だけに集中する。

くっ、、あっ、。

一気に貫かれて、声をあげる。
膣の後ろ側にあたっているの?正常位とは全然違う快感。
masayaが動く度にあたしは哭く。
逃げたいのに逃げられない。
逃げたいんだろうか?

ベッドヘッドを左手で掴む。
何かを掴んでいないと耐えられないような気がする。
犬のような姿勢のあたしは哭き続ける。



ダブルの部屋は狭い。
デスクと鏡が、ベッドのすぐ横にある。
犬のような姿勢で貫かれて喘ぐあたしがそこには映っている。
それはとてもいやらしくて、鏡に映るあたしを
あたしは自分で見ようとするが、すぐに目を閉じて快感を貪る事に夢中になってしまう。

…うつってるの。

そだね。映ってるよ。



masayaがあたしの体勢を変える。
後ろから貫かれたまま、彼がベッドに寝て、あたしは鏡に向き合う形。
そのまま、あたしは躯を前後に揺らす。
あたしの中にはたくさんの液体が入っているかのように
くちゅくちゅという音が響いて来る。

この体勢になると、いつもそう。
鏡に映るあたし。
それを見るあたし。
なんて、淫らなんだろう。
そう思うとたまらなく感じて、あたしの動きは早くなる。
前に後ろに、回転させて、その度に音がする。

あっ、、。

あっけなく、あたしは果ててしまった。



繋がっているところに手を触れてみる。

…入ってる。

誰に言うともなく、自分でそう呟く。
動く事をやめて、あたしは右手の人さし指で彼のペニスの根元に触れる。
それはあたしの中に根元からすっぽりと納まっているのがわかる。
そのまま、つぅっと指を上げてくとクリトリスに辿り着く。
そして、人さし指であたしは自分で刺激しはじめる。
その一部始終が鏡に映る。
いやらしい姿だと自分で思う。
でも、あたしはそんなあたしが好きだ。

ふと見ると、デスクの上に彼が新しく買ったデジカメ。

鏡の中には彼のモノを軸にして腰を揺らすあたし。
それを見ながら、あたしはmasayaに言う。

こういうのを撮ってよぉ。

撮られる事は好きだ。
でも普段ならこんな所を撮って欲しいとは思わないし言わない。
でもその時は何故かそう思った。

自分で撮ってみれば?

masayaがそう言う。

動けないよ。カメラまで届かない。



突き刺されたままでは容易に動く事ができない。masayaが躯を起こして
デジカメを取ってくれた。彼が動く度にあたしは相変わらず声をあげる。
ファインダーを通して、鏡に映るあたしたちを、あたしは見ている。
でも、撮る事はできなかった。上手く撮れない。
というか、画像を撮るという作業よりも、感じる行為の方が
あたしにとっては重要。
だから、彼が動くとシャッターを押せない。

カメラをmasayaに預けて、あたしは感じる事に集中しはじめる。
デスクに手をついて、後ろから犯されるように突き上げられて
あたしは悶える。
masayaが撮ってるかもしれないと思うと
あたしは余計に感じて濡れる。

もうわけがわからなくなっていた。


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ベッドに仰向けに寝かされて、masayaが言う。

確認してみよう。

え?

脚を開かれて、彼の指があたしに触れる。
指先で開かれているのがわかる。ヤだ。見ないでよ。

シャッターの音。

撮らないで。…イヤ。

あたしのそこはきっととんでもないことになっているんだろう。
何度かシャッターが切られた。

ああ、ぶれちゃったよ。

もう、いいよぉ、そんなとこばかり撮らないで。

【確認】だよ。確認。

 

何枚かの画像を撮って、また行為の続きが始まる。
激しく突かれて、あたしはまた声を上げはじめる。
途中で彼がまたデジカメを手に撮った。

いやいや、、、見ないで、見ないで。

そういいながら、乱れてゆくあたしがそこに居た。
恥ずかしくて目を閉じる。
でも不安になって目を開けると
カメラを構えたままで、動くmasayaが見える。

イヤ、イヤ。

そんな事を繰り返しながらあたしは何度かイッタ。

 

 

あ。出ちゃいそうだ。

いや、ダメ。



カメラを構えたままで、彼はあたしの中に放った。
幽かな痙攣があたしの中に伝わった。

 

イッテしまひました。

んもぅ、ダメって言ったじゃない。

それは申し訳ない。

masayaはそう言って笑う。

勝手にイカナイでよぉ。あたし、まだ上にも乗ってないんだから!

あたしはそう言って拗ねてみる。



ね、お腹空いたね。

そだね。お腹空いたねぇ。

何か食べに行こう。

うむ。



しばらくして、トイレに立とうと躯を起こすと
大量の水のような液体があたしの中から流れ出て
ベッドを濡らしてしまった。



あっ。

どした?

すごいです。

そかぁ。

 

このままショーツをつけるととんでもない事になりそうだったので、
あたしはショーツを付けずにジーンズを履いた。
ジーンズに直接、シートを貼って。
だって、今日はTバックなので、履いたらシートが付けられないんだもん。

簡単に支度をして、化粧を直して
あたしとmasayaはホテルの外に食事にでかけた。

何食べる?

俺はなんでも。




歩いているうちに、また流れ出す感覚。
それを感じると、子宮がまた痺れたように収縮した。




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結局、近くのとんかつ屋に入って、お昼のランチを頼む。
ひさしぶりに一緒にランチ。
嬉しいなと思う。

適当に会話をして、
おいしいねと言って、
あたしは海老フライ用のタルタルソースがないと嘆く。
やっぱりそんな事を言うのかという顔でmasayaはあたしを見る。
当たり前じゃない。あたしマヨネーズ好きなんだもの。

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食事を終えて、そのままホテルに引き返す。
そんなに時間ももうないだろう。

部屋に入って、キスなどしてみて、
お腹がいっぱいになったmasayaはベッドに横になる。
今にも寝てしまいそう。

眠ひよ。

そうね、眠ひね。
いいよ、寝てて。あたしは勝手に遊ぶから。

あい。勝手にしておくれ。

あたしはmasayaの上に馬乗りになってキスをする。
Tシャツをめくって、腕に噛み付いたり、乳首を弄んだり
そんなことを勝手にしはじめる。
眠りかけたmasayaは動じない。
クスクスと笑いながら、あたしは色んな場所にキスをしてゆく。



ねぇ。

ん?

ジーンズ脱がせても良い?

あい。お好きにしたまへ。

眠いmasayaはテキトーに返事をする。
あたしはベルトを外して、彼のジーンズを脱がそうと四苦八苦していた。



ねぇ。重ひやう。脱がせられなひ。腰浮かしてくださひ。



masayaは返事もせずに腰を浮かせて、自分でジーンズを腰から下におろす。
そこで、動きはぴたっと止まる。
まるでそこから先はあたしの仕事だと言うように。
重いジーンズを重い身体から引き抜くのはすごく大変。
ふぅふぅと言ってやっとの事でジーンズを脱がせる。
ついでにmasayaのボクサーパンツも一緒に脱がせてみた。
裸に靴下。

素敵に間抜けなので、一瞬デジカメで撮ってやろうかと思ったけど
彼の名誉の為にやめておいた。

靴下も脱がせて、ダブルベッドには素っ裸のmasayaが横たわる。
あたしはmasayaの両脚の間から、彼を見ている。
こんなアングルで見る事ははじめて。
masayaと同じように彼の分身も可愛く眠っている。

悪戯心が少し出て来る。
寝ている彼の脚を少し開かせる。

  

何するんだやう。

【確認】してるんです。確認。

 

 

いつも確認ばかりされているので、確認返し。
あたしは爪先で彼の太股から上をつぅーっと撫でる。
眠っている可愛いモノに触れてみる。
クスクスクス。ねね、毛深ぁい。
こんな角度で見るのはじめて。

 

ねぇ。masayaくぅん。

ん?何。

…楽しひ。

そか。それは良かった。

 

 

相変わらず彼は眠っている。
時折すぅすぅという寝息が聞こえる。
そんな事には構わずに、あたしは愛撫を繰り返す。
首筋やあたしの好きな鎖骨や、筋肉。
お臍の周りに舌を這わせる。
そのまま唇は下に降りて行く。
小さく柔らかい舌触りに、くすっと笑う。
くちゅくちゅと口の中で転がしてみる。
なんの感触に似てるんだろう。いつも思う、不思議な感触。
舌で遊んでいると、少し形が変わってくる。
もちろん、触感も変わって来る。
少しだけ固い感触。でもまだ途中。
これは何に似てるんだろう?やっぱり思い付かない。
そんな事を考えて愛撫しているうちに、だんだんと大きくなってゆく。

 

ね。

ん?

どうすれば気持ち良いの?

ん?どれも気持ち良いよ。

これは?

舌先で先の方だけをチロチロと舐めてみる。

気持ち良ひです。

じゃぁ、これは?

全部を口に入れて、舌で裏側をつつつと舐め上げてみる。

あい。気持ち良いです。

ていうか、どういうのが一番良いの?

わかりません。どれも気持ち良いので。

 

それじゃぁ、わかんないよと、あたしは心の中で呟いてみた。
気持ち良くなって欲しいのになぁ。
そのまま思い付くままに愛撫を繰り返す。
あたしって、もしかしてフェラ好きになったの?
そんな事を自分で少し思ってみた。
少し強めに吸ってみたりしたら、急にmasayaが言う。

 

痛ひ。

あ。ごめん。

奥歯が当たったんだ。と勝手に納得して、
今度は気をつけようと勝手に思ってみた。

 

ねぇ。乗ってしまっても良いですか?

あい。お好きにだうぞ。

 

結局、あたしは我慢出来ずに彼の上に跨がる。
だって、さっきmasaya勝手にイッタんだもの。
そんな言い訳をしながら、あたしは彼のものを掴んで
自分で導く。
感じるままに動きながら、時折、masayaに突き上げられて、
あたしはすぐに果てる。

…あっ、、。

そのまま倒れ込んで、少し息を整えて、
今度は脚を閉じて、あたしは彼に重なったまま動き始める。
そんなふうに動くと、Gスポットの快感。

ふぅっ…。

 

取りあえずは満足。
動きを止めると、あたしの中で彼が小さくなるのがわかる。
それを感じるのも楽しい。
彼の上に重なって、入れたままあたしは眠ってしまった。
もちろん、途中で小さくなったmasayaのものは
勝手に外れてしまってた。

 

そのまま、彼の腕枕で少し眠る。
ほとんど寝ていないmasayaには2ラウンド半は無理させたかなと
ちょっとだけ反省などしてみた。




ふと気付くと時計は午後3時半を回っていた。
ホテルのデイステイは午後4時にチェックアウト。

masayaくん。もう時間。

そう言って起こすが、まだ彼は眠っている。
あたしの方が支度に時間がかかるので、
先に下着を着けて帰り支度をはじめた。

ねぇねぇ、もう時間。

45分を過ぎて、やっとmasayaが起きて支度をしだした。
といっても彼は洋服を着るだけなので、早い。

ねぇ。変な画像ばっかりじゃなくて、ちゃんと撮って頂戴!

そういいながら、あたしは帰り仕度をはじめる。
masayaは何枚かやはり適当にシャッターを押していた。




午後4時。
チェックアウトの時間。
部屋を出る前にダブルベッドの脇で軽くキスをした。

ね。ぎゅぅって抱き締めて。

masayaは返事もせずに
あたしをぎゅぅっと抱き締めてくれた。

  

 

 


ダブルベッドが乱れていたので
あたしは軽く直して、部屋を出た。




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電車に乗って、あたしの住む最寄り駅に向かった。
彼もそこから以前の仕事場に向かう。
彼が青い部屋に居た時の職場。
masayaがこっちに来たメインの用事は明日に控えている。


あたしは自分がメインではないのが、少しだけ不満だったけど
それでも結局は逢う事が出来たので満足です。

「ね。一緒に電車ってはじめてだね。」

何でも子供のように嬉しがる自分が少し恥ずかしい。
でも嬉しいものは仕方ない。いつもそうやって口に出してしまう。

「そうだね。」

相変わらず彼は適当に相槌を打つ。
聞いているのか聞いていないのかはわからないけれど
そんなことにはもう慣れているけど。


それよりもはじめて一緒に電車に乗っているという事実がとても嬉しかった。

 

乗車時間はたったの8分。
駅に着いて、あたしは無理矢理、masayaを買い物に付き合わせた。
本当はもう少し一緒に居たかっただけなの。

無理な事は無理という彼を良く知っているので、一緒に居たいとは言えない。
これでもあたしなりに気を使っているの。

 

少しだけ買い物に付き合ってもらって、
そのままモノレールの駅まで一緒に歩いた。
歩いている時にmasayaが聞いてきた。

「おじょうさんはこの後どうするんだ?」

「ん?御買い物して帰るよ。どして?」

「聞いてみただけだよ。」

やっぱり聞いてみただけかぁ。苦笑。
おじょうさんって歳でもないのに、masayaはいつもおじょうさんとか呼ぶなぁ。
そんな事をちょっとだけ不満に思いながら、一緒に歩いた。


モノレールの駅までは歩いてすぐ。
masayaが行ってしまってから、この駅もとっても変わったんだよとか
当たり触りのない話をしながら、歩いた。

 

駅に着いて、次の発車時間を見るとあと3分。
ホームまで見送るつもりだったのに、入場券が券売機では売っていない。
途方にくれている間に、もう発車時間が迫っていた。

彼は忙しく改札に入って行く。
また別れを惜しむ暇もない。


「また来るよ。」

それだけ言って彼は足早に改札を抜けて、ホームへと向かって行く。
 

改札前じゃ、キスもできないじゃない。バカ。

 

 

残されたあたしは淋しいのと
あっけないのとが入り交じった気分で、
モノレールが見える陸橋の上から、masayaが乗った車両を見送る。
彼を乗せたモノレールは派手な黄色と白のツートンカラーだった。

  



またちゃんとした挨拶も出来なかったじゃない。
すぐにまた会えるような、
まだ近くに居そうな、
そんな普通の挨拶じゃない。
masayaのバカ。
こんなんじゃ、泣きたいのに泣けないじゃない。
masayaのバカ。

   

   

「ありがと。明日気をつけて帰ってね。
 帰る前にメール入れてね。
 あー。黄色と白のモノレールだぁ。」

 

彼の乗ったモノレールを見送ってぽちっとメールを入れた。
すぐに彼からレスが来る。
そのレスを見て、泣きそうだった彼女の顔が緩む。

    

『しんたまごです。』

彼の乗ったモノレールは確かにしんたまごの広告列車だった。
あたしは泣きたいのも忘れて、少し微笑む。

   

「また逢えるよね。名古屋とか東京とか遠征するわ。」

『あい。お待ちしております。』




一月ぶりに逢った彼は相変わらずで
テキトーに適切にあたしを抱き締めて
泣きそうだったのに、やっぱりテキトーなメールで
涙を止めてくれた。

    

     

    



ダブルベッドの上の事が
ついさっきの事だなんて、もう信じられないくらい。
masayaのバカ。

  

そう呟いて、少しだけの切なさと
なんだかわからない安心感と
なんだかわからない幸福感を感じていた。

     


masayaのバカ。




少しだけ目が潤んでいたかもしれない。
でもきっと微笑んでいたんだろう。














 < past  INDEX  will>


~*Yuu
エンピツ