優しい=青い部屋=あたしとmasayaの日々。

2003年01月12日(日) 2003 First date #3

朝、目覚めた時に
隣を見るのが好きだ。


確認。


まだここに居る事の確認。
もしかしたら、寝てる間にどこかへ行くかもしれない。
そんなことはないんだけど
漠然とした不安をいつも抱えてる。


だから確認する。



おはやう。


あい。


お腹空いたねへ。


さうだねぇ。




軽いブランチにしようかと思ったけど
もうお昼だったので、昼食を作る事にした。


簡単に野菜をいためて中華風の焼そば。


あたしは料理が好きじゃない。
だから簡単なものしか作れない。

それでもけっこううまひよと食べてくれるのは
ありがたいです。



今日は民俗学博物館に行く事にした。
1年に一度くらい、あたしはここに足を運ぶ。
別に大きな変化はないんだけど
なぜかそこに行きたくなる。

お気に入りの場所に一緒にいきたかった。



寒いねといいながら大きな公園をずぅっと歩いた。
手を繋いで歩いた。
博物館で展示品をみて、あたしはひとりはしゃぎ気味。
masayaはどう思ったんだろ?

閉店間際の公園売店で
半額のコロッケを食べて
缶コーヒーを半分ずつ飲んで
また手を繋いで公園を横切る。

起きるのが遅かったので1日が短い。
買い物をして帰るともう夜だ。





masayaは自分のPCを立ち上げて何かしている。
あたしは昨日食べた中華料理の海老のマヨネーズ和えを
我流で作ってみた。
けっこう手間がかかったのに
やっぱり何か違う。
何が違うんだろ?


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3日も一緒にいると
生活が見えて来る。

masayaの日々の暮らし。
彼の行動。


ご飯を食べ終えて
無防備にホットカーペットの上で眠るmasaya。
あたしは無理に起こす事もせずに
いつものようにPCを立ち上げる。


ひとりは嫌いではない。
ひとりで遊ぶ事にも慣れている。
masayaが隣で眠っていることが
いつもと違うだけだ。


時折寝返りをうつ。
暑いという彼の為に温度を少し下げる。


なんて無防備に眠るんだろう。
それでも、あたしの身体に回った腕が
時折抱きしめるように動く。
それだけでも嬉しい事。



2時間以上もそうしていて
やっと目覚めた彼はお風呂に入ると言った。
あたしは用意をして
まだウトウトするmasayaの横で
またPCで遊ぶ。



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少しだけいつもと違う雰囲気があった。
眠った彼は当然眠くないわけで
あたしは眠くなってきたわけで
珍しく勝手に寝ると言って寝室に引き上げた。


しばらく和室でテレビの音が聞こえていた。

ベッドで文庫本をめくりながら眠くなるのを待つ。
あたしの日常だ。


聞こえていたテレビの音が途切れ
足音が聞こえた。masayaだ。



寝るの?

テキトーに。



ベッドに入ってから、いつものように彼はあたしの身体をもてあそぶ。
胸を、首筋を、太腿を掌で撫でるように触ってゆく。


スルの?

わかりません。



そんな事を言われて、あたしはどうしていいのかわからなくなる。




くわえておくれとか言わないの?

今日は言いません。~*Yuuちゃんがくわえたいならくわえても良いです。



変なの。
意地になってるあたしは
そんなことは別にしたくないからしませんと返す。


相変わらず掌は身体を弄ってるわけで
延々と続く妙な快感に
あたしはどう反応していいのか戸惑う。




ね。

ん?

スルの?

わからないよ。

2日も連続でしたからしなくてもいいやとか思ってる?

それもあるね。

そか。もし、しないんなら
あたし寝るから。お薬飲んで。

わかんないよ。





焦らしてるのか
あたしの反応を楽しんでいるのか
よくわからない。

あたしはmasayaの好きにさせて
延々と身体を触らせて
そうなると身体は正直に彼を欲する。



しないの?

さあ。


2時間もそうしていて
まだ『さあ。』というバカにされたような返事で
急にあたしは悲しくなった。


もういいっ。
しないならしないって言ってよ。
したくないんだったらもう触れないでよ。



気付くとそう口にしていた。
ベッドを出ようとするあたしを
masayaが引き止める。


ごめん。

もういいっ。



こんな事はじめてだ。
滅多にけんかをしないあたしたち。
あたしが怒った事に対して
彼はどう思っているんだろう。



真っ暗な和室で泣く。
ひとしきり泣くと自分が恥ずかしいような気になった。
そして、後味がとても悪い。


歯磨きをして、どうしようかと思ったけど
このままひとりで眠るのも淋しくて
もうmasayaは明日帰ってしまうのに
こんなことで気不味い雰囲気になるなんて
…バカみたい。あたし。



そぉっとベッドに戻ってみた。
向こう側を向いている彼の腕を取って
腕枕にする。
masayaの腕に力が入るのを感じた。
抱き寄せられた。



…ごめんね。


良いよ。こちらこそごめんねだ。


あのね。


ん。


あたしはおもちゃじゃないんだよ。触れば反応するの。


ああ、そだね。
ごめんよ。俺は触るのが好きなんだよ。


知ってるよ。
でもそうすると反応しちゃうの。
別に最初はとってもしたいとか思ってなかったけど。


うん。ごめん。


さあ。とか言われてね。悲しかったの。
もうあたしの身体ではmasayaが反応しないのかと思った。


そんなことないんよ。
ちゃぁんと反応してる。
でも別に俺もそんなにしたいわけじゃなくて。
ただ触っていたかったんだよ。


うん。




しばらくそうして話をしてて
抱き寄せられたまま眠ろうと思った。
でも、意識が昂ったままのあたしは眠れない。




masaya君。眠れないよ。


そか。じゃぁしようか?


うんと。でも今はいい。
お薬飲んで来ようかなぁ。


お薬は飲まない方がいいよ。


…うん。




またしばらくそうしていた。
masayaの寝息が聞こえて来た。
あたしは眠れない。

そっと抜け出そうとすると
寝息を立てていたmasayaが聞く。




どした?


お薬飲んで来るよ。


そか。眠れないか。


うん。ダメだよ。



ベッドを抜けて睡眠導入剤を流し込み
また彼の隣へ戻る。



masaya君。


ん?


ね。起きたらスル?


スルよ。当然のように。


そか。


あい。そうです。


おやすみ。


おやすみ。




薬が効いてきたあたしは
ストンと眠りに落ちた。




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~*Yuu
エンピツ