深夜に買い物をする。 日付は変わってもうバレンタインデーだ。
2月半ばか。もう一月半逢っていない計算。 強がってはいるが、正直なところ逢いたい。
返事が来ないかもしれないが、もう一度メールを送った。
「そろそろ逢いたいです。来週の土曜日時間とれませんか?」
彼が動けないなら、あたしが動くしかない。 交通費もバカにならないけど、それを押してでもあたしはmasayaに逢いたいと思う。
甘やかしてもくれないけど。 けっして優しいとはいえないけど。
それでも逢いたいと思うのは何故なんだろう?
いつもいつも自問自答を繰り返す。そして、答えは出ない。 ただ、逢いたいから逢う。それだけ。
メールを送って買い物をしていると、思いがけなく返事が来た。
「すぐにはわかりません。」
そか。やっぱり。苦笑。
彼は。 あたしを特別扱いして優先することは絶対にしない。 それは、彼にとってあたしは【特別扱いする存在】ではないということ。
そんなことはもうだいぶ前からわかっている。
すぐにはわからないのなら、また近い日に聞いてみよう。 きっと何もなければ逢ってくれるはずだから。
あたしは無理強いはしない。 あたしはワガママを言わない。 それは自分で決めた事。
逢う時は気持ちよく逢いたいから。
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土曜日のショッピングセンターは人出が多い。 今日は気温も高めで暖かい1日だった。
世間はバレンタインデーなのね。
少しだけその気分を味わいたくて。
あたしは彼に「バレンタインデーの貢ぎ物」を宅配便で送った。 そのことはまだ彼には言っていない。
きっと期待も何もしていないだろうしね。
あたしが送ったものは、彼の為ではなく、あたしの気持を満足させるためなのかもしれない。
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