私の生き方
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今日はちょっとした賭けに出た。 その賭けとは、 亡き父の本を売る、という事。 これに関しては、いろんな意見が人それぞれあると思うけど、 私は、今更ながらせまい実家をより狭くしてるのは本とビデオ達だと気づいた。
近々、四十九日もあるというのに、 いくら身内だけで集まってするといっても、寝泊り出来ないくらい本の山なのだ。 この間から、数回に渡り近くの古本屋へ持って行くが、大した金にならない。 200冊近くもって行ったところで、ほんとに1回分のガソリン代ぐらいなのだ。 悲しいかな、これが現実。 なぜ家まで来てもらえる”出張サービス”にしないか? これには私なりの変な理由がある。 確かに、箱詰めや袋詰めする手間も省けるが、 うちは数千冊とある漫画を一気に査定してもらって、 安く叩かれた上に、あまりにも状態のひどい本などは、 ”引き取り出来ません!”と言って、置いていくから、だ。 これじゃ、ゴミが出来るではないかっ!
それで、彼が漫画オタクから得た情報。 昔、段ボール7箱分の本を某大手漫画店に送ったら、 確かに郵送賃はかかるが、それの何倍もの金額で返ってきたという話。 それはマジなのか?その有名店をネットで調べる。 電話で問い合わせしてみる。ふむふむ。どーやらいけるらしい。
・・・と、言う事で、はるばる愛媛から大阪まで約1600冊はあろうかという 本という本を段ボールに詰めて宅急便で送る事にした。
簡単にいえば、軽い作業だと思われがち。 でも、これがどうしてどうしてかなりな重作業。
まずは、段ボール集め。 サイズがよく分からず、大きいのから小さいのからさまざま。 その段ボールに、本棚から1冊1冊手に取り、布で埃や長年に渡って染み付いた タバコのヤニも取りながら、綺麗に磨きあげ漫画を作者別に入れていく。 更に1箱1箱毎に、こっちの連絡先や銀行振り込み先、口座番号、 最後は処分するかどうかの有無を記入した紙を入れる。 これはコピーで済ます。(父の仕事上、コピー機は実家にまだある。)
この作業、実に3人で2日、まるまるかかった。 1日目は元気に帰宅したものの、2日目はみなさん、口数も少なくなり、 この作業が終わった次の日にはなぜか軽い筋肉痛を伴う。
そして、完成した段ボール達。 なんと、19箱!! 1日目、郵パックで送ろうと思って郵便局からたくさんの用紙を貰ってきたら、 20キロまでしか送れないと言われ断念。
なに?今日び、そんな重たいものは送らないって?!知るかっ!
モノがモノだけに一番重たい箱で、軽く30〜40キロはあるんじゃなかろーか? 仕方なく宅急便に決定〜。 どこがいいかな?とタウンページとしばらくにらめっこ。 そしたら某宅配会社のアロー便とやらが、2tまで運びます、という。 2tって!そんなにはないけど、50キロまでなら2000円とかって電話で言ってたし、 お宅まで取りに行きますよ。と親切に言うもんだから、そこに頼む事にする。
待つ事1時間。 2人組(じいさんと若い兄さん)で引き取りに来る。 大きなトラックだったので、実家の駐車場に入るか心配だった。 下手な運転手で、後ろから来る車を全部止め、何度も何度も入れ直し、 挙句の果てには、私の車までのけさせバックで入れようと奮闘するじいさん。 結局、そのじいさんの意地でなんとか斜めに入れた。 なんじゃ!このじぃさん!やっぱり下手くそっ!! (細道一方通行だし、実家の駐車場をバック+斜めで入れる人は未だかつていない) それから、実家は2Fにあるので若い兄やんがひとりで荷物の往復。 もう一人のじいさんは、トラックの中で荷物が来るのを整理しながら待ってる。 あっちゅー間に、詰め込んだ兄さん。アンタは凄いよっ! 息を切らしながら、「あとで、請求書を持ってきます!その時に支払いになります。」 とだけ言って帰っていった。
あとで、聞いた話。 金額は8000ちょっと。 高速代が1100円らしい。 思ったより安く済んだんでないかい? 私の最新の漫画も泣く泣く入れたし、父の手塚治虫の本は全部売ったし。 あとは結果を待つだけ。
さぁ、吉と出るか凶と出るか・・・。 ちょっとした賭けだ。
RED
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