おひさまの日記
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2003年05月17日(土) 人生の見えないマニュアルを取り戻すために

「なんでこうなっちゃうワケ?」

私達の日常の中には、そんな風にボヤきたくなる出来事がよく起こる。
それを「ツイてないわ」「運が悪いのね」と思ったりする。

今日も、高校からの親友から電話があり、第一声こう言った。
「ダンナが脳内出血で倒れて、2か月の入院なの。
 どうして私達がこんなひどい目に遭うように選ばれちゃったのかな」
私はそれを聞いて、ニヤリ、と笑った。
「しかも、その後、私が交差点で事故して、さんざんだったんだから」
彼女は続ける。
私は、さらに、ニヤニヤ、と笑った。
そして、彼女に言った。
「Yちゃん、ダンナさんもYちゃんも、もういい加減疲れてたんじゃないの?」

彼女の家は大きな米屋で、その忙しさったらハンパじゃない。
特に彼女のダンナは起業家精神が熱く燃える男で、寝ないででも苦労を買って出る人。
ダンナはフェラーリ、彼女はBMWに乗ってて、金はあるんだけど、
端から見て、しっちゃかめっちゃかな生活を送っていた。

ひどい目に遭うように選ばれた、そう言った彼女に、私は言った。
「ダンナが倒れたのは、彼がそれを望んだからだよ。
 もちろん、表面の意識ではそんなこと思ってないけど、
 意識のずっと奥の方でそれを望んだから起こったんだよ」
彼女は怪訝そう。
「彼が病気になりたかったってワケ?」
「ウン、そう。病気になれば、休めるじゃん。
 今までやめたかったのにやめられなかったこと、やめられるじゃん。
 Yちゃんのダンナさんは、胃に穴が開いたくらいじゃ休まないでしょ。
 腎臓悪くしたって休まないでしょ。
 だから、脳内出血なワケよ、どう見ても休まなきゃならない病気なワケよ」
それを聞いて、彼女はハッとした様子だった。
「確かにそうかもしれない…。
 彼はね、忙殺されてて、でも親や周囲の期待とかあって、
 止まるに止まれなかったんだよね。
 それに応えることに必死みたいなところがあってさ。
 方向転換したかったんだとは思ってるんだ。
 そうか、こんな大きな病気したら『もうやめる、もうやらない』って言えるよね」
私は、うふふ〜、と笑った。
彼女は続ける。
「私もね、彼が倒れたことで、実は得たものがいっぱいあるんだ。
 自分達の望むやり方を義父母に伝えられたし、
 私も米屋を手伝わないことを自分の中で明確にできた。
 それにね、事故をしてから、周りが
 『疲れてるから事故したんだよ、休みな』って言ってくれるようになったの。
 そっかぁ、そうなのかぁ…」

彼女は、電話してきた時には、被害者モードだったんだけど、
会話していくうちに、すっかりそこから抜け出し、
現実に起こる出来事を自分が引き起こし、
そこで得るメリットをつかもうとしていることに気付いた。
「なんだか楽しいね」
そんなことを話し、電話を切った。

もちろん、彼女と私の会話は、
彼女の出来事の中のことについてであり、あくまで一例だ。
病気や事故がすべてここに書いたことと同じ要素で起こるとは言い切れない。

それにしたって私達の現実に起こる出来事は、私達が意識するしないにかかわらず、
すべて、私達が潜在意識で深く強く望んだことなのだ。
それを望み、実現させることにより、自分が何かを得ようとしているのだ。
そこには必ずメッセージがある。
そのカラクリを知っていると、人生は面白い。
こんなことを望んで引き起こした私は、
一体これを通して何を得たいの?
一体これを通して何をしたいの?
一体これを通して何を訴えたいの?
そう考えると、一歩踏み込んだ自分への道が開ける。

面白いよ〜、生きるって。
見えないカラクリが必ずそこに存在する。
それは、家電品の取り扱い説明書のようなもんだ。
でも、人生の取り扱い説明書は、あるけど見えない。
見えないから、こうして、色々な出来事や人を通してそれを知っていく。
生きるのが楽になるよね。
私達は、生まれる時に向こう側に置いてきたマニュアルを取り戻すために、
数十年という長い時間をかけて人の一生を生きるのだ。
それが、魂の成長なんだろうと思うよ。

ああ、ちょうと米切らしてたんだ。
米、くれ、って言えばよかったかな。
つーか、それは図々し過ぎ!(笑)
米が切れた日に、米屋の友達から電話ってのも笑ったよ。


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