おひさまの日記
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2003年05月21日(水) 自己防衛本能

私達はなんかイヤなことされると怒ったりする。
例えば、声をかけた誰かに不機嫌な顔でシカトされたとしよう。
すると「なに!?あの人、感じ悪ぅ〜!」とか思う。
でもって「聞いて〜、あいさつしたのに、あの人にイヤな顔でシカトされちゃった」
って、人に言いたくなってくる。
あの人ってばすんごぉくイヤな人なのよっ!って、みんなに知らせたくなる。
(私だけ?)

この例だけではない。
誰かを不愉快だと感じると、その人をすんごい悪者にしたくなる。
(わ、私だけ?)

そんなことについて、今日考えていた。

最初に挙げた例で、不機嫌な顔でシカトした人が、
もしかしたら、こっちの声が聞こえてなくて、
しかも、その人がダンナと離婚することになったから悲痛な面持ちだったとしたら?

ここで事実との食い違いがすでに発生している。
相手はシカトしたのでもなく、悪意があって不機嫌な顔をしていたのでもなく、
ただ聞こえない上に辛かっただけなのに、
こちらは相手がまるで悪意を持ってそうしたかのように思っている。

ほんの一例だけど、実はこれって誰にでも日常茶飯事で起こることだ。

私達は動物の本能で、自分に危害を与えるものを察知し、排除しようとする。
私達なら、相手はライオンじゃないんだし噛み付かれないけど、
精神的に危害を加えられることを恐れる。
さらなる危害を加えられないために、私達は心が痛むと攻撃的になる。
上の例で言えば、相手の理由などどうでもよくて、
要は「私が不愉快なのよ!」が立派な攻撃理由になる。
相手を敵とみなし、自分を有利にするために必死の努力をするのだ。
でもさ、その「不愉快」ってのも、ただの自分の反応なんだよね。

そう考えると、人間様より動物の方がよっぽどマシのように思える。
だって、動物は食う分しか攻撃しない。
同種の中でなら、テリトリーを守るためとか、嫁争奪とか、そういう理由がある。
でも、人間は自分の望み通りの反応をしない人を、片っ端から攻撃しちゃうんだ。
怖いから先にどんどん攻撃してブチのめしたくなるんだ。
「ほぉら私はこんなにひどいことされてるのよ、
 みんな、あいつは悪者だから一緒に攻撃して〜!」
なんて人を巻き込むワザも持ってる。
つまりはだね、被害者になることにより、胸張って攻撃できるのだ。
しかも、「可哀相!大丈夫?」ってこっち向いてもらえる、構ってもらえる特典付。

攻撃してる時って怒ってる時でもあるけど、その怒ってる気持ちの下には、
どうして私を受け入れてくれないの?ってな寂しさが存在してるんだけどね。
弱くて怖がりな人間ほど、この自己防衛本能は活発に働く。
だから、弱くて怖がりなのに、ものすっごく凶暴なのだ。

人は自分が正当に扱われなかったと感じると、相手にものすごい敵意を持つよね。
でも、自分が正当に扱われなかったかどうかは、本当は謎だよね。
上の例でも言えるんだけど。
私達は相手の言動に反応しているだけなんだから。
そして、こちらの目に見える相手の様子や態度、
もしくは、相手の言動から察することができる相手の考え方、
そこから判断した相手については、実は全くあてにならない。
だって、おっかなくてしょうがない自分の反応なんだもの。
人は犠牲者になるのが大好きなのだ。
可哀相な自分になることでのメリットをよく知っている生き物、それが人間様。

今日、ある人の悪口を言っている人がいた。
でも、それ端で聞いてると、明らかに「それ、思い込みでないの?」って内容。
でも、当人は、私はこんなにひどいことされて、
あの人はあんなこと考えててずるくて、人として疑問!とか言ってる。
オイオイ、相手がどんなこと考えてるかなんてわかるんか!?エスパーか!?
と、まったくその話の輪の外にいる風を装い、背中で突っ込みとか入れてみた。
そんな会話に必ず見えるのが「犠牲者」なのだ。

私達は自己防衛本能で相手を攻撃する。
犠牲者になれば相手を攻撃する理由ができるのだ。
自分を正当化することだってできる。
人間は殴ったりとかはそうそうしないけど、言動の中で相手を攻撃する。

私にだってそんな要素がある。
今日思ったんだ。
そうか、みんな、醜いくらい人をそうやって悪者にしたくなっちゃうのは、
自分を守るためなんだなぁ、と。

でも、もっと別のやり方で自分を守ることだってできるよなぁ、そんなことも考えていた。
私も瞬間的な反応で犠牲者魂を熱く燃やしてしまうけれど、
感情の高ぶりが消えた時は、いつも振り返り、
真実を見る目を持つようにしたいと思った。

だってさ、人を攻撃している時って、気分悪いよね。
今度、誰かが憎くなったりしたら感じみて。
すっごく気分悪いから。
それは、相手に何かされたからという理由からではなく、
自分が真実からかけ離れたものを目の前の現象にこじつけ、
それで相手を攻撃しているから感じる気分の悪さに他ならないのだ。



あああ、なんか、まとまってないかも…


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