おひさまの日記
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2003年10月28日(火) 小さな奇跡

今日のセッションの後で、とても素敵な体験をしたので、
セッションを受けたご本人の許可を得てここでシェアしようと思います。

クライアントHさんのセッションでの出来事。

彼女は、ヒプノセラピーの中で、一羽の鳥に出会いました。
緑の深い森の中を飛び回る極彩色の美しいその鳥は、
Hさんをそこでずっと待ってたようです。
その鳥は、もうひとりのHさん自身でした。
Hさんが鳥を抱いてみると、羽を怪我していました。
隠してはいたけれど、他の場所も怪我をしている様子。
けれど、今までずっと飛び続けて来ました。
美しい姿で飛ぶとみんなが喜ぶから。
とても痛かったけれど、とても苦しかったけれど、
そして、飛びたくなかったけれど、飛んでいたのでした。
人々の期待のために。
痛がる鳥は抱かれて泣いていました。
Hさんも泣きました。
Hさんが来てくれたことを、この鳥はとても喜びました。
そして、もう飛ぶのをやめて、
自分が好きな水辺で過ごすことを決めたのでした。
水の中に入っていくと、その極彩色の美しい鳥は、
どこにでもいるようなただの鳥になりました。
美しい色さえも、人を喜ばせるためのもので、
自分が望んだものではなかったのでした。
もはや、特に目立ちもせず、美しくもなく、飛びもしない、
その鳥は、とても幸せそうでした。

そしてHさんに言いました。
「わかったでしょう?」

もうひとりのHさんであったその鳥は、
望まれるままに美しい色を身にまとい、
人の期待に応えるために、怪我の痛みを押してまで飛んでいました。
自分の意志ではなく、人の意志で飛んでいました。
けれど、もうそれをやめ、ありのままの姿で、
好きな水辺に浮かんでいることを選んだのでした。
それは、本質的な自分の姿を取り戻し、
新しい決意と共に人生を歩き出すHさんそのものでした。

そして、Hさんは、
その鳥から「小さな鍵」を贈り物として受け取り、
こちらの世界へ戻りました。

Hさんがセッションを終え、椅子に座ると、ベランダから鳥の声が。
「あ、鳥だ」
と言うHさんの声に振り向いた私が見たものは、
ベランダの手すりにいた一羽の鳥でした。
どこにでもいそうなその鳥は、少しの間、ベランダの手すりの上にいると、
またどこかへ飛び去って行きました。

Hさんも私も言葉にはしませんでしたが、
それがどういう意味か、暗黙のうちに理解したのでした。
「あなたの中でのあの鳥との体験は真実ですよ」
そんなメッセージが訪れたということを。

私は胸がきゅーんとするような感動を覚えた。

セッションの後には、時々こうした小さな奇跡が起こる。
奇跡とも言えないような、小さなものだけど、
クライアントさんと私に、
セッションルームで起こった体験が真実であると
メッセージを送ってくれるようなそんな体験が。

セッションを終えた途端に、
何かを洗い流すように雨が降り出したり、
またその逆で、人生に光が差すように突然太陽の光が差したり、
そんなこともある。
偶然と言えば偶然のようなことだけど、
私はそれを小さな奇跡と呼びたい。

いいんだ、それで。
それで体験や人生がハッピーになるなら。
同じ出来事なら、ハッピーに解釈したい。

Hさん、素敵な体験をありがとう。

これを読んでいるあなたの人生にも、
そんな偶然を装った小さな奇跡がいっぱい転がっているはずです。
心を開けばそれはすぐそこに。


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今日も読んでくれてありがと♪すごくうれしい!
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