おひさまの日記
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たまご。 人ってたまごみたいだ。
生たまごを割ると中身がでろーんとなって崩れてしまう。 でも、ちゃんと茹でてから割れば、ぷるんとしたまるい中身が出てくる。
たまごの殻は、人それぞれのペルソナ、 本当の自分を隠して周囲に順応するための仮面。 その仮面が必要でずっとつけていたのだから、 殻を割るように、いきなり仮面を外してしまったら、 たまごの中身がでろーんとしてしまうように、 自分が崩れて形にならず、生きていられなくなってしまう。
そして、カウンセリングやセラピーを受けたり、 本を読んだり、誰かと接したり、様々な体験を重ねたり、 そうやって心の準備をしていくことが、 たまごを茹でることと同じなのだ。 殻が割れても中身が崩れないようにすること、 つまり、仮面を外しても、その下にある本当の顔で生きていけるようになること。
その準備が整ったら、 茹で上がったたまごの殻を割るように、仮面を外せばいい。 そうすれば、丸い形になったたまごが出てくるように、 崩れない自分、仮面に頼らずに形を成せる自分が現れる。 時には、準備が整うと、ひとりでに仮面が外れることもある。
茹でたまごと違って、人の心の準備は10分ではできない。 時間がかかる。 でも、必ず茹で上がるのだ。 準備が整う日が来るのだ。 それまでは、焦るより、じっくり茹で上がる自分を待つ方が、 とても賢明で、また近道だ。 ゆっくり、ゆっくりで、いい。 茹でると決めたら、必ず茹で上がるんだから。
殻の中にいることは悪いことじゃない。 大切なのは、殻が割れるかどうかじゃなく、 自分が今無理せずラクチンかどうかなのだ。
気付きや変化のプロセスで答えを得ることは、さして大切なことではない。 その答えが欲しいばかりに焦っても、いいことはない。 わからないことがわかるようになるのは、そんなに偉いことでもない。 偉大なのは、待つことができる人だ。 プロセスを信頼して体験を重ねる勇気を持つことができる人だ。 気付きや変化は、機が熟した時にひとりで向こうからやってくる。
そうそう、何がって、たまごね。
みなさん、茹で上がってから殻をむきましょうね。 それまでは殻の内側でじっと待ってていいんです。 そして、茹で上がったら必ずむきましょうね。 茹で上がってるのにむかないでいると、腐っちゃいます。 たまごが腐ると臭いよ〜(笑)
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