おひさまの日記
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2003年11月18日(火) |
基本に立ち返り、潜在意識の中のもうひとりの自分について |
あまりにも基本的なことで、語ることさえ忘れがちだけど、 今日、あらためて言葉にしたいと感じることがあって、 書いてみようと思った。
もう多くの人が知っているように、 私達人間の意識には、 顕在意識(普段自分で認知できる表面の意識)と、 潜在意識(普段自分では認知できない深い部分の意識)がある。
顕在意識は、 自分が普段考えたり思ったりすることそのものだから、 ここであらためて説明はいらないと思う。
潜在意識は、 普段の自分がまったく知ることのないものまで抱えている、 ある意味、化け物だ。
私達が「自分の本当の気持ちを知らない」というのは、 この潜在意識の中の自分の気持ちを知らない、ということだ。
顕在意識では「右に行きたい」と思っているのに、 潜在意識では「左に行きたい」と思っていることも、 私達の人生においては、往々にしてある。
そして、潜在意識の力は絶大であるがゆえに、 どんなに頭で「右、右」と思っていても、 人は必ず潜在意識が望む左に行ってしまうのだ。
だから、こんな羽目になる。 「ああしたい、こうしたい、 こんなに望んでるのに、努力してるのに、頑張ってるのに、 なぜ私はうまくいかないんだろう? なぜ私はこんな目に遭うんだろう?」
私の師、中島勇一氏もこう言っていた。 「私達が体験していることは、 潜在意識が強く強く望んだことなのですよ」
そんな話をすると、 「ええっ!?私はこんな辛い目に遭うことを望んでるの?」 そう感じる方もいらっしゃるかもしれない。
それを簡単にひことことでは説明できないけど、 あえて、簡単に言うなら、自分が表面的には望まない辛い状況の中にも、 潜在意識の中の自分にはメリットがあるのだ。 メリットがあるから、それを望むのだ。
辛い体験をしながらも、 そこで自分が何かを固守したり、 過去に体験したような同じ痛みで傷付くことを避けたり、 冒険をせずに済んだり、 被害者になって相手に責任を転嫁することで、 自分の責任から逃れることができたり、 人をコントロールできたり、 とにかく、なにかしらのメリットが存在する。
また、もっと掘り下げて語れば、 魂自身が、自分の成長を望むために、 あえて自ら試練を背負うこともある。 こんなこと、頭では考えられない。 願わくば辛いことなどない方がいいからだ。
それでも、そうして辛い体験を繰り返すうちに、人は学習する。 ああ、苦しい、イヤだ、こんなの本当にイヤだ! 魂の底からそう思えた時、 初めて顕在意識は強く潜在意識に働きかけ、 顕在意識と潜在意識の矛盾に、私達は対峙していく。 魂が成長のために選んだ試練なら、そこで得たものを人生の糧にしていく。
そして、知る。 潜在意識で望んで引き寄せていた辛い現実は、 不安や恐れに基づいた自分のSOSであるということを。 自分の学びのために選んでいた体験だったといことを。 そこで今まで知らなかった本当の自分に出会うのだ。
すると、人は本質の部分から幸せを望むようになり、 やがて、顕在意識と潜在意識が統合される(両者で同じことを望むようになる)と、 真実の幸せを手に入れるようになる。 人のいかなるコントロールも介入しない、 自分の意志と力に基づいた幸せを、だ。
私達は一生という膨大な時間をかけて、この作業をしていく。 気が遠くなりそうだけど、 少しずつでも本当の自分に出会って抱きしめていくという、 とても心踊る作業でもある。 私達は己を知ってこの世を去っていくのかもしれない。
自分の今の状況が自分の望むものでない時、 どうかこのことを思い出してください。 今体験している状況には、必ず自分でも気付いていない、 潜在意識の奥にいる自分からのメッセージが込められているということを。 私達はその矛盾に出会い、そして、受け止め、 そこから真実を見い出すために生きているのです。
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