おひさまの日記
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2004年04月03日(土) |
実る稲ほど頭(こうべ)を垂れる |
誰もが自分の世界を持っていて、 それはそれで素晴らしいものなのだと思う。 その人が、その人なりのプロセスの中で作り上げた世界、 それによってここまで来られた足跡もある。 だから、それはそれでいいのだと思う。
先日、やはり、そんな自分の世界を持った人と話す機会があった。 その人の言うことは正論だし、すっごくいいことを言うので、 感心しながらふむふむと聞いていた。
けれど、自分の世界とは違うもの、自分が正しいと思うもの、 それ以外のものを「ダメなもの」「信じられないもの」と話していた。 「みんな自分のようにしないとダメ、あなたもだ」と。
そこにひっかかりを覚えた。 じゃあ、そうなれない人はどうなっちゃうんだろう? 別のキャラや個性を持った人はどうなっちゃうんだろう? 私はその人とのやり取りの中で、ぼんやりと考えていた。
誰かに色々な道もあることを伝えることと、 誰かを真っ向から否定することは、別のこと。 気が付かないうちに、慢心し、そうなってしまいがちなのが人間。 自然と言えば、とても自然なことだ。
私自身、きれいな言葉使って、にこにこして、 実は、その人と同じことを人にしていないだろうか、と振り返ってみた。 痛っ、と思うこともあった。 そして、そうならないように常に心を配りたいと思った。
私達が人に対して行うすべての行為は、自分自身に対して行っている行為。 すべては相手に自分の投影を見ているだけ。
傷つくこと、そして、その痛みを感じること、 それだけでなく、訪れるありのままを感じて受け止めていくことを、 自分に許している人は、人にもとてもやさしい。 自分が自分にしてあげられることが、私達が人にしてあげられること。 「実る稲ほど頭(こうべ)を垂れる」 私が好きな言葉。
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