| 2002年03月22日(金) |
第86夜 ★ 秩父巡礼日記3日目 ★ |
秩父3日目。一応結願の予定。
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今日の札所 10番大慈寺 11番 常楽寺 20番岩之上堂 21番観音寺 22番童子堂 23番音楽寺 24番法泉寺 25番久昌寺 32番法性寺 31番観音院 33番菊水寺 34番水潜寺
はじめの2か寺は、近くだが、後は川向こう。30番台の4ヵ寺以外は、以前に友人たちとまわっているので重ね印になる。私が好きなのは音楽寺付近、お寺の名前と、武甲山に対峙して秩父の町を見下ろす雄大な眺めがいい。あの秩父原人騒ぎがあった場所もあの近くだ。
今日も、昨日の運転手さん横田さんが8時半にお迎えにきてくださった。 天気は曇り。今日は12ヵ寺。まあ楽勝だ。 しかし、32,31番は石段が多い。特に31番は300段ほどの急な石段で、難所として有名である。 腰の痛いばばは「上れない、下で待っている」と結構朝からくじけている。 さてどうするか。 ばばも口は年を取らないが、体は年なんだ、と実感する。 「一日目にあの山を歩いた疲れが昨日でた・・・」というが、自分が歩くといったんだからから。
「大丈夫ですよ、ゆっくりゆっくり登れば」 横田氏は励ます。 「いってみてから考える、見たら登りたくなるだろうな」 と、まあこれが結論。
昨日いった19番から、今日の25番までは前には1日がかりで歩いたのに、車だとあっという間午前に終わってしまった。
「原人騒ぎの時は、NHKから新聞社まですごかったよ、見物人は6000人とかきちまったしさ。すごい行列だ、それが全部嘘さね。原人祭りとかっていい大人がよ、裸で体や顔を黒く塗って行列したんでえ。あのとき俺もさ、ラジオを聞いていたんだけどさね、京大の先生は中国に喧嘩売るようなことをいったさね。北京原人は、洞窟にすんでいたが秩父原人は住まいを作る能力があった、知能が高かった、とかってさね。偉い人がみんなころりとだまされて」 運転手の横田さんが口から泡をとばして話す。
あの原人の住まいとかが見つかって2週間後くらいにはと友人と、歩いているのだが、まだたくさんの人が見に来ていたっけ。 「あんなにきれいに並んで遺跡って見つかるもんなのかねえ」 とか、話した記憶があるが。 でも、原人祭りの「原人=黒く塗る=未開」ってっ発想はいかがなもんでしょうかね。 どう考えても、未開の発想だよなあ。
さて30番台に突入だ。 小鹿野、皆野の谷間にある。 32番の法性寺は、舟形観音といい、山の形が舟形をしている。そのまさに山の斜面にへばりつくようにお堂がある。山門から急な石段を登り、さらに自然石を削った石段。じじは以外と登るのが早い。後ろから様子を見ながらいくと、ホントにパーキンソン?と思うほど足があがるし。ばばは横田氏に手を取られて、よい、よいと登る。何とか成功。 お堂の間近にきらきらしい等身大の観音様がおられた。。。。。いや、いいもんだわよねえ。あがったら、お堂が開いていて観音様が待っていてくださるというのは。 ばばは「ありがとうございました」と、ございましたに抑揚をつけて、心底礼を言っていた。気持ちわかるよ。 ここの境内でイチゴのドライフルーツを買った。めずらしい。
さて難関の31番。 石段数は296段。お堂はやはり岩にへばりつくように見えている。 ばばは、「こりゃ、なんとかなりそうだ、あがる」という。 そんなばばより早く、じじは登り口に用意してあった杖を持つようにいったら、いらぬといい、すたすたとまたしても登り始めた。 おお強いじゃん。 横田氏によれよれ登る母を頼んでじじについていく。 手すりのないところは腕を撮る。 転んだとかいったらえらいことだし。 20分後。 ばばも登ってきた。 よかった、よかった。 「あの運転手さんがせがれのように手を取ってくれた、ありがたいことら」 と喜んでいた。 滝が流れて、岩に抱き込まれるようにある観音堂。 それはかなり荘厳な気配。 なんと大師堂まである。 「ほら、この仏様は弘法大師がここで修行をしたときに彫ったといわれているんですよ」と横田氏が、滝のわきにある線刻を指す。 「お大師さん、こんなまでのに来ておられませんよ」 私は思わず笑いながらいってしまった。 「でも、そういうことになっているんですわ」 まあ、いいかいな。 ここも観音さまが近い。間近に拝める。 ここまで登ってきて堂が閉じていると思うとむなしい気がするが、登ったら観音さんが待っておられるというのはいいもんだ。 もちろん、ばばはまたしても「ここまでくることができました、、観音さま、おありがとうございました」 また心底のお礼。 私は観音堂でお参りをした後、大師堂でもお参りした。 滝の近くはマイナスイオンが多いというし、ここでご飯だと昼食タイムとなった。 下の納経所で、米粒に絵や経を書いてをうっておられるのをばばが買った。
33番は観音堂が土間だったのがひなびていてよかった。 34番はこれまた山の中。 100観音霊場の結願所、と山門に書いてある。 岩からしみ出ている長命水というのがうまかった。 無事にすべての寺をまわり終えた。 じじ、ばば、何とか元気にまわったし、よかった、よかった。 ばばは、運転手の横田氏の親切に感動していた。 私もお礼に心づけをすこしつけた。 ありがとうございました。
4時に帰着。 家で秩父の土産物屋ができるほど土産を買い込んだばば、家に宅急便を送った、これ、2こめだぜ。 「人からもらって、もらって」だから、お返しなんだという。
じじは布団で横になって、ばばは風呂に2回入って元気になった。
タクシー32000円(チップ1600円含む) お寺1300×8ヵ寺 1400円×4ヶ寺 土産などは省略
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