世界お遍路 千夜一夜旅日記

2002年05月20日(月) ★紀三井寺まで ついに200キロ踏破!★

5時に目が覚めたが、昨日の日記のアップと支度、宅急便送りなどをフロントで頼んでいたら、7時20分発和歌山発 湯浅行きとなった。

いい天気だが寒い。半袖Tシャツは私だけだ。歩き始めるとあつくなるし、と思ったのだが、どうも喉がいがらっぽい。体も冷えている感じがする。
昨日同乗させてただいた阿波公方さま、S氏のどちらも確か風邪ひき上がり。
もしかして菌が喉にきた?阿波公方さまは「後は誰かに移すだけです」とかってのたまっていたし・・・。

8時半、湯浅から歩き始める。今日のテーマは峠越え3回。
まずは古道の道にはいる。
例のごとく、古道提灯や道標がある。
まずは糸我峠だ。
「イトガ」って、昔の教え子にいた、少し字が違うけど、トカゲが好きで、ワタシの机の中に入れてくれたよ、あいつ。何しろ、幼稚園も「お引きとりください」って園側からいわれて退園したお子さまで、あいつの出てくる悪夢を担任の間よく見た。でも、4,5、6年と、3年間も持ったよ。6年の真ん中でアメリカに行って、彼が20歳頃に突然電話があって「先生、今日本を旅行中です、ぼく人類学者か心理学をアメリカでやります、人間が一番おもしろいです」。飲みましょう、といわれたが、用があって行けなかった。少し残念だったなあ、どんな男になったか、見たい気もしたのだが。しかし、どうしてハチュウ類じゃないのさ、と思ったりもしたなあ、などと考えていたら、道はのぼりきって、下り。地道だ。1個目の峠クリア。

中将姫の得正寺をすぎて、、・有田川をわたり、また登り。
これは少しばかりきつかったね。蕪坂、という。このへんの道しるべは手作りが多い、地元の熱意が感じられる。
降りて12時。まあ予定どうりだが、やはり喉の具合が良くない。

さてさてその次が目の前にそびえ立っている山越えだ。藤白越え。高度は蕪坂と違わないが、峠に至るアプローチが長い。
昔はこれを嫌って、加茂川を下ったそう。わかる気がする。
今度は地道が長いが、蛇がいそうで怖いので、お杖で地面をどんどんとたたきながら進む。
山頂の地蔵峰寺、そばに立派な休憩所があった。
藤代王子到着3寺15分。さあて急がないと紀三井寺の納経に間に合わない。
平地だし、どんどんばたばたと進む。
町中に違和感があるが、しかたない。

4寺50分、ついに着いた。
まず駆けつけたところは門前おみやげ物や。和光さん。
店を閉めかけていたが、ご主人がいた。
「おぼえてます?3月に来た・・・5月に歩いてくるといっていた・・・来ましたよ」
ご主人、もちろん!先にお参りに行ってきてくださいよ。待ってますから。

4時55分納経完了。ゆっくりとお参りをして、宿の予約電話をかけて降りた。
なんとお店には、奥さんもいた。
こられた、というんでうちから飛んできたんよ、まっていたんよ。
と、奥さん。
よかった、エスケープしないできちんと歩き通して。約束を守って。走れメロスの気分だ・・ははは。
それからコーヒーやおみかんをごちそうになって、40分ばかりも3人で話した。楽しい時間だった。すっかり友だちになってしまった。
また来てね、というのがうれしい。
ありがとう。
昨日のお遍路も楽しくて、今日のすがすがしい気持ちはそれもあるのだが、この再会もうれしかった。

宿は、大阪長居YH。立派。大阪ってお金がないはずなのに公営、偉い。
ご飯を駅前で食べて、お風呂、洗濯、日記のアップ、等々。もう11時半だ。寝ないと・・・。
ではおやすみ。
明日も歩こう。



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