| 2002年05月30日(木) |
★成相寺まで まめが怒っている!★ |
今日もいい天気だ。コーンフレークと、オレンジジュース、サラダ、パン、コーヒーの朝食をいただいて、リフレかやの里を出た。 このへんはまさに丹後縮緬の里、らしい。 昔は雪がたくさん降ったとか、この施設はとんとんの収支だとかの話を給仕をしてくださったおじさんとした。
国道を横切り、町中の旧道を目指して急ぐ。 この宿に泊まるために、たぶん、昨日今日併せて3キロはゆうに余分に歩いているね。 急いでいると、車が止まって「ドコいくんや?」 「成相山、徒歩巡礼」 「歩いてか、まだだいぶんあるで。いけるんかいな」 「はい、地図持ってますから」 おじさん、えらいなあ、気をつけてや・・と通り過ぎた。 べつにえらくはない。趣味みたいなもんだから。 さっきのおじさん、少し行った先に止まっていて、「今日はな、朝からあついやろ、夕立くるかもしれんしな」とまたまた声をかけてくれた。 はい、ありがとう。確かにあつい。歩き始めていくらもたたないのに汗が流れる。
加悦町の町中は通学途中の中学生や小学性でにぎわっている。 小学生の集団登校に試しに「おはよう!」といったら、シーン。ジトンと私を見上げる。お・は・よ・う、もう一度いうと、何とはなしに、おはようございます・・・こいつなんだあ?の気配。ははは、このごろ、こういう感じを楽しんだりしている。 町中には古い立派なお寺や神社、縮緬織りの織機の音。 つづく野田川町も同様の気配だ。 それにしてもあつい。なんか、湿度が高いのだ。
岩滝町には行って休む場所もなし、ついに国道沿いの安全地帯に座り込んだ。左足のまめは痛い。昨日、「ミズ出し」をしたはずなのだが、また膨れてきて怒っている気配。さらには水分不足で力が出ない。足はともかく、水は補給しないと、なのだ。 私が水を飲んでいたら、ゆうくりとじい様がちかづいてきて、じっと、とながめる。 「なにしてるんや」ものすごく小さな声。 80歳近いか? 「巡礼、成相山に行きます」「バスか」「歩き」「ええ、、、、」といってしばらくしてから、あそこや、とじいさまは山の方向を指した。 「ロープウエーがあるで」「歩きますわ」じいさま、ためいきをついて「国分寺の跡のとこから登るわ、足が、丈夫なんやな」 はい。「散歩ですか」 じいさま、首を振る。よくわからん・・・・年寄りにありがちちな会話の形。 ここにくるまでこう手合いの会話はずいぶんしてきた。それも、おじじさんと。おばばは、こういう近づき方はしない。
旧道で看板を読んでいると、今度は今日はどっからきたんや、とまたまた自転車に乗ったおっちゃんかた声がかかる。 「加悦町」 「この道なあ、案内するわ・・このへんで迷っている人がおったら教えるんや」 「別に迷っていません、看板を読んでいたんです。地図、持っていますから」 急に地図?と興味を示すので、お寺の方、松尾寺さんのですよ、といったら、「ありの会」しっているか、わし、松尾寺さんが徒歩巡礼や遍路に行くときに車の運転するんや」 へええ。奇遇だ。 それからは、歩きながら、遍路や巡礼の話が弾んだ。 松尾寺さんに行ったら、ワシがよろしくゆうとったといっておいてな。 はい。
成相山への登坂コースに入る前に、ドライブインがあったので、足の手入れと大休憩をかねて休んだ。とにかく、左足の小指まめ、右足の裏の傷(熊野での雨降りに皮がむけたモノ)が痛い。 とりあえずはまたしても水分補給。500ミリのポカリと、200ミリくらいの アイスコーヒーがあっというまにはいった。たこ焼きで昼食も取る。 その後、に靴下を脱いで足の風通し、まめの水抜き。夕べしたのだが不十分だったのか? とにかく、今回は足が恥ずかしいくらいに傷んでいる。 「足のきれいな人は全部歩き通せる人や」 という遍路宿の主人の言葉、思い出す。今回は失格だ。 30分、たっぷりと休んだ。
12寺10分、成相寺登坂へ。 車道でもあるが、車は少ない。1・7キロ。 よれよれ、まめの傷みに舌打ちしながらのぼる。 道中、温泉(冷泉)、水場3カ所、要するに水の豊富な山、なのだな。 これも観音霊場の特徴だ。 あと150メートル、の看板が出てきてからがきつかった。見上げるような急坂。 それにどう見ても200から300近くはあるよ。 入り口にいたおじさんに、あの看板、おかしい、だまされる、きつかった、といったら、ワシたちも、あれはおかしいと思うとる、という。 しばらくおじさんたちと話した。 私が、山門からはいる、といったら、山門は帰るときにいやでもくぐる、200メートルもさがらんならんしやめとき、観音さん、そんなに厳しいこといわはらへんで、だとさ。助言に従った。 彼らによれは、日本人は車に乗ってからだめになった、本堂まで200メートルときいただけでお参りもせんと戻るわ、といっていた。
由緒といかにも古い観音霊場という感じ。 120キロの道のりを超えてきた寺の気配に満足した。
笠松公園で、恒例の天橋立またのぞきをしてソフトクリームを食べて、下山。
お次は天橋立歩きだ。 約3・5キロのルート。車は通れない松並木の歩道になっている。 足が痛くなかったら、もっと楽しめるんだろうに・・・。 宮津近くに、磯清水という、海の中なのに清水がわいているという井戸があった。そのお水のうまいこと。ボトルに詰めていると一人のおじさん登場。 そばの橋立神社に岩笛の奉納をするという。 きかせていただいた。 おじさんはたくさん「神様」の話をして、名詞までくれた。 帰ったら、手紙をおくれ、ということだった。 はい・・・
後はひたすら宮津へ。
5時すぎに、港近くの旅館組合の案内所で宿を紹介してもらって投宿。 夕食は、この沖合でとれた鰯寿司。おいしかった。 まめのことが心配。明日は大丈夫?か。
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