| 2002年05月29日(水) |
★京都府 加悦(かや)町まで★ |
今日のメインは峠越え3つだ。 何しろ、あの鬼の大江山のそばを通過する予定。
7時半朝食のところ、私のために6時50分、さらには上夜久野の駅まで、お送りくださるという。 ありがたや。 水が昨日からとてもおいしいと感じていたのだが、お茶もうまい。 甘いのだ。雪解け水が大量にはいるとこういう味になる。 そういうと、朝食の支度をしてくれた女性が「そうですか、でも確かに私ら京都に行くとあそこの町の水は飲めません」 彼女は、私のお杖を見て、ああ、懐かしい、いつも春先に小豆島の88カ所に行くんですよ、という。 この町にも石仏、88カ所というのがある。
上夜久野発7時27分、昨日歩き止めた梁瀬駅前発、7時35分。 駅前で自転車を預かっているおばちゃんに昨日も会いましたね、おはようございますといったら、どこまで行くの、ときく。成相山、といったら、今日につく? 「つきませんよ、加悦に泊まります」 「加悦まで歩くの、気をつけてな、」 このへんの町に来てからこういう感じの立ち話をよくする。
歩き始めたものの、どうもスピードが出ない。今朝方降った雨が上がってあつくなってきているせいもあるが、疲れだ。久しぶりに、膝上の筋肉がすこし痛い。 滅多にないことだ。 ぼやぼや、よたよた、ほとんど時速3キロ状態で進む。
それにしても、昨日は正解だった、と思う。 ほとんど、緩い登りで、夜久野までたっぷり1時間かかった。昨夕、さらに歩きを続行していたらどれだけきつかったか。時間どうりにもつけなかっただろうし。 夜久野の入り口には茶堂という建物がある。昔、このあたりを通る巡礼にお茶や宿のお世話をしたところだという。
夜久野から、いよいよ山に向かう。じくじく、という感じで登りになる。 静かな山間の村、だが、道が立派なわりに人がいない。なんとでっかい蛇が石垣の間をうろうろするくらい静かなんだわ。私は息が止まったけど。
11時半過ぎ、最初の峠、小坂峠峠越え、越えると、また兵庫県にはいる。但東町だ。 次ぎに舗装された旧道系の道をドンドコあがる。なんか、熊野で体がグレードアップしたのか、坂が嫌いだったのに、むしろ、好きよ状態で力が出てしまう。これって何なんだろう。四国を通しでまわったときも、坂は苦手だった。
小坂峠を下ったお寺の山門で小雨が降ってきたので雨宿り。ついでにお昼。トイレもドアが開いていたのでお借りした。山奥なのに水洗のきれいなトイレだった。一応断ろうと声をかけたのだが留守らしい。仕方ないので、せめてお参りをしてお賽銭を、と思ったのだがそれを入れる箱もない。仕方ないので、灯籠のそばに小銭を奉納?した。 石段をおりはじめたら、くるまが帰ってきた。お寺の人らしい。トイレをお借りしたことなどを話してお礼を言った。
さあ、第二の峠は神懸峠、向かう方向は「大江」だ。 あの雨はどこへやら、日差しがきつくなってきた。 神懸峠はきつかった。 足は、しかし、よく動いてくれる。 坂でむしろ調子が出てきた感じ。私のもっとも嫌いなのが登りだったのにほんとにどうしたんでしょうねえ。
おりきらないうちに、道を左にとって山道だ。地道に近い。寂しい道、寂しすぎる。ご法号だの、お経だのを読みながら歩いた。 やっぱり蛇、がいた。道の真ん中に、崩れたト音記号のように不動状態。ぐっと迂回してそそくさとすぎた。 あああ・・・・
国道に出たら、荷物を引きずったおじさんに注目されて、(なぜか人気のない国道をこの人、よたよた歩いていた)少し怖かったので、休んでやり過ごして、最後の与謝峠越えにかかった。 新国の上を行く旧国だ。もちろん人気はない。あのおじさんはなんとごう音の国道トンネルに入っていったぞ。 出たらまた会いそうな予感がしたが、仕方がない。
道はあれていてやっぱりすごく寂しい。今日はこんなのばっかり、だ。 降りるとお助け水があったが、車が止まっていて男性の姿が見えたのでなんだか気持ち悪くて、これまた一口だけごちそうになってそそくさと進んだ。
やっぱりトンネルを出たら、あのへんなおじさんも出て来たところ。これはもうゆっくりやすんで、やり過ごすしかない。 国道の休憩所に行ってトイレ休憩をたっぷり取った。そこにいた地元の人が大江山や、今日の宿、「かや里」の位置をいろいろと教えてくれた。
リフレ かやの里着 5時50分。ここはハーブ風呂が売りだ。 2回も入った。 ハーブと渡りがにのスパゲッテイが夕食。おししかった。お風呂はききすぎて、なんと鼻血がでてしまったよ・・・。 なかなかよろしい宿。 2回もお風呂にはいったので、日記のアップが大幅遅れ。もう22時40分、寝ないとね。 明日は、成相山到達、予定。 120キロを歩いたことになる。
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