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2002年01月13日(日) ことば ●声に出して読みたい日本語(斎藤孝)・宮廷の道化師たち(A・ダガン)

 「声に出し読みたい日本語」が売れている。売れているので、わたしも買って読んでみる。
 暗誦できることばを持った日本人が減っていると嘆く著者に共感。
 わたしはこの本で取り上げられた幾つかをそらで言えるような人であり、俳優の、音になった「ことば」とつきあう身であり、氏と同じく、「声」を発する時の原初的な喜びや快感を、伝えていきたいと思っている。ああ、早くも現場で仕事がしたい。

 ただ音にする、そのことから生まれる所感は、まず意味を離れて心地よい。そこを経て再生した意味は、豊かなものとなって人の中に住み着く。

 相変わらず、享受のみの生活。そんな自分が鬱陶しくて仕方ないが、享受の喜び、手応えは、確かなもの。他者によって生かされていると、つくづく思う。


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