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| 2003年01月16日(木) |
知力、体力、愛情力。限界に挑戦の日々。 |
●いやはや、まったく、とんでもない日々だ。闘い続けている。
●ロンドン公演に向けての大カンパニーを仕切り、段取りの鬼と化しつつも、どうやったらここに集うより多くの人が幸せになれるのだろうと、人々に目を向ける。煩悶、反省、自負、そして理想、現実、なんてものが、毎日 わたしの中を熱い血となって駆けめぐっている。 仕事をしているだけで、すべてを使い果たしているはずなのに、帰途についてからも仕事のことに囚われ続けているものだから、酒を飲んでクールダウンしないと眠れない。ありがたいことに、恋人が同じ現場に入っているから、毎日グラスをお猪口を傾ける。 わたしの助手をしている子たちの体力を気遣って「大丈夫? 疲れてない?」とたずねてみると、「××さんみたいに大変な仕事してる人が元気なんだから、わたしだって……」と、答えてくれたりする。彼女たち、わたしが人知れず2時3時まで毎晩飲んでいるなんて知ると、びっくりするだろうな。
●とは言え、これからは、家に持ち帰る仕事も増えてくる。現在東京公演中の大阪公演の初日を開けにいったりしなければならなかったりもする。 まったく、なんて日々だ。
●わたしはもともとタフな人間だけれど、まわりの仲間たちは疲れきっている。とんでもないスピードで稽古が進展していくものだから、俳優たちが台詞を覚える作業も追っついていない。よって、スケジュールを仕切る人間の特権として、演出家に、予定になかった「お休み」を進言。取り入れられる。もう、みんな予期せぬことに喜びを隠せない。 明日の休みを決めたことは、実に大きなわたしの「仕事」だった。まったく、自分を いくら誉めてやっても誉めたりない。 でも、自分自身は、やっぱり明日も稽古場で作業。夜は公演中の劇場に出向く。そんな生活が楽しいということ。この仕事が、劇場が、「好きだ」という以外、説明がつかないな。
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