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| 2003年03月09日(日) |
制御できない感情。恋。 |
●世界を揺るがす戦争が今にも始まろうとしているこの時に、わたしは、たった一人の自分の恋人のことで、頭がいっぱいだ。
●わたしが恋人と呼んでいる人は、妻帯者だ。彼の奥さんは、自分の仕事を模索するために、現在パリに住んでいる。つまりは別居中だ。そして、彼はこの9月から、国費在外研修でパリに赴く。 妻帯者であるという事実を棚上げにして、わたしの一番のパートナーとして生きていた人が、また奥さんの元に戻るわけだ。
彼は彼で、自分の仕事を模索しにいくわけであり、それがたまたま、夫婦してパリであったというだけのこと。ただ、彼らはまた一緒に暮らし始める。
●自分の中に生まれる様々な感情の中で、わたしは特に「嫉妬」という感情を憎んでいる。どうしても、みっともないものとしか思えないからだ。それが自分の中に生まれようとしている今、なんとか理屈をつけて、なんとか自分を制御して、「嫉妬しない」自分を見つけようとしている。 今、わざわざ「嫉妬」の虜となって苦しむよりも、彼の人生とわたしの人生が再びクロスする時間を、人としてちゃんと生きつつ、ひたすらに待っていたい。 でも、それができない。そんなに簡単なことじゃない。
●自分の人生の空き時間を、たくさんの男たちと暮らしてきた。たくさんの人を自分勝手に傷つけてきた。20代30代なんて、とっかえひっかえだった。でも、さらに自分勝手に言えば、本当の恋は二つしかない。ひとつはもう終わってしまったもの。ひとつが、現在の恋だ。
●17日にも開戦かと告げる新聞を読みながら、わたしは自分の恋のことをひたすら考える。そして目の前には、果たさねばならない仕事がある。
明日は休演日。こんなに心が乱れている時に、訳知り顔に仕事をしなくてすむのは、ありがたい。
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