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●わたしはやるべきことを短い時間でやり遂げ、初日は開いた。自分も、まわりも、いい仕事をしたとと認める時間を過ごした。後輩とレストランに行って、シャンパンで乾杯もした。そして、作品を守り続けるというルーティンワークが始まる。
●始まったばかりだというのに、いきなり哀しい事件が起こった。 人の心の暗いところが、ちょっとしたいたずらを起こし、それがたくさんの人間に波及し、怒号が飛び交った。暗い心を持つ当事者と、それを囲むたくさんの人間を同時に守るべき立場にあるわたしは、事件の矢面に立ち、もう心がぼろぼろに疲れてしまった。 ようやく事件は収束し、水面下にはまだ泡立ちが認められるものの、水面は静かになった。 不出来な自分を知りつつ……それでも、なんとか……どんなに正しくいようとしても、どんなに誠実でいようとしても、どんなに愛しても、わたしを裏切り、消耗させる世界に、すっかり傷ついてしまった。
少し立ち直った今日、わずかな自由時間で、ゆっくりお茶を飲みながら、ゆっくり風呂に浸かりながら、ゆっくりストレッチをして体をほぐしながら、自分を慰めている。 PCの小さなスピーカーから流れてくる音楽を聞きながら、こうして書く気にもなった。
誰かにひたすらしがみついて、繋がりたい気分だ。 その誰かは、恋人でしかありえないと知っていても、彼はそばにいない。 だから、とりあえず、誰か、と、書く。
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