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2004年02月06日(金) |
そして人生は続く。●王国その1 アンドロメダハイツ(よしもとばなな) |
●また起こってしまった。モスクワのテロ。 今のところ、カフカス系の男性が「祭りが起こるぞ」と駅員に言ったこぐらいしか犯人像を知る術がないようだが、何を契機のことにしろ、無作為な殺人には、そのたび胸を痛めるしかない。
●よしもとばななの新作が出たので、まず未読の第一巻を読んだ。昨夜、まさに一気読み。 暗く辛いことの多い時代に、人の心の闇ばかりが目立つ時代に、美しく優しいものを、敢えて描き続ける姿勢に、わたしは共感する。 心がきしんでいた時だったので、胸がぐっと熱くなった。今夜は、新刊の第2巻を読もう。
●現在の主演俳優は、とにかくきまじめな人。 「あそこのあの芝居が……」と、帰りに楽屋に寄ったら、今日も明日もマチソワだというのに、1時間近く話し込んでしまった。 彼は、自分が演じている役、自分が演じている人間を、観客に信じてもらうためには、自分の感情、自分の表現に、一点の曇りがあっても許せないのだ。 わたしはルーティンワークどころか、再演ものゆえ何百回と見てきた芝居を、一回一回真剣勝負で見なければ太刀打ちできない。 飽きたり慣れたり、新味を求めることが常の人間にとって、それは実に実に大変なことだ。いやはやまったく、ほっとすることのなかなかない生活ではある。
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