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2004年03月22日(月) |
寒い一日。●塩一トンの読書(須賀敦子) |
●もう三月も末だというのに、春分の日も過ぎたというのに、雨の降り続く寒い寒い一日。 須賀さんのことばを支えに、頑張って過ごすが、一人で闘うということは、やはりそれなりに寂しい。 こんなときに恋人がいてくれれば、と思うが、それも叶わぬこと。それも含めて、塩一トン舐めるまでの心持ちでいなければ。……あと半年たてば、また、ここ東京で、一緒に過ごせるようになるのだ。
●いかりやさんが亡くなったことを、多くの人が悲しんでいると思う。わたしはまさにドリフターズ世代で、「8時だよ!全員集合」の最盛期に小学生、中学生時代を過ごしていた。夫婦共稼ぎでテレビっ子だったわたしは、弟と二人、いつもテレビの前にかじりついた。あれだけの視聴率を稼いだ番組なのだから、多くの同世代が、同じ思い出を抱えていることだろう。 一度、仕事で、ご一緒できた。1ヶ月弱ほどのおつきあいだったが、穏和で、自分の仕事に厳しい方だった。緻密に演技を分析する論理性と、動物的なノリの良さ、両方を兼ね備えた俳優さんだった。 いちばんの思い出は、打ち上げの席で、いかりやさんのギャグを生で聞けたこと。 「ウィーッス」「だめだ、こりゃ」「いってみよーぅ」 もう、嬉しくって嬉しくって、キャーキャーはしゃいでるわたしがいた。俳優もスタッフも、先輩も後輩も、これらのことばを前にしては、もうみんな只のこどもに戻ってしまい……。あの独特のだみ声が、忘れられない。 昨日今日と、いかりやさんとの仕事が一緒だった後輩と、「あの日のことは一生忘れないね」と、何度も、思い出した。 時代を支えた人が、また亡くなってしまった。 どうぞ安らかに。
●このレンタル日記には、検索機能がある。時折、任意のことばで、自分の過去の日記を検索してみたりする。思わず、自分の過去の行動やことばに励まされたりすることがある。思い出したくもない事柄もそこにはあって、抹消したくなったりもする。すべて自分の為したこと書いたことではあるのだが。 荷風のように書ければ、と、飽かずあきらめずつけているが、あまりにも成長がなく、もの哀しい。 何かと、センチメンタルな夜。
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