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2004年04月24日(土) 個人的な醍醐味。●戦争広告代理店

●ステージマネージャーが急病で昼公演のあと病院へ。彼抜きで本番をまわす体制を急いでつくりあげる。
 テレビ収録が入ったことを意識しすぎたメインキャストの芝居が大きく崩れ、長らく修正のための対話をする。なんだかんだ、忙しい一日だった。
 生きている人間がたくさん集まっての仕事だけに、何があるか分からない。そこが面白いところでもあり、怖いところでもあり。
 何も事が起こらないことが勿論いちばんいいのだし、それを望んで仕事場に行くのだけれど、それでいて、事が起こると急に生き生きして仕事の醍醐味を味わっている自分がいることも否めない。

●「戦争広告代理店」という本。もうすぐ読み終わる。ボスニア戦争に於いて、アメリカのPR会社が情報操作という形で、いかに介入したかを描いたもの。
 この本も、ボスニア側を支援したPR会社に寄ったものではあるが、穿つべきをきっちり穿っていて面白い。
 この間、キャパの写真展を見た時も思ったことだけれど、優秀な才能が、戦争という大状況に於いてこそ、見事に結実しているという皮肉。人生の醍醐味を何に感じるかは十人十色。
 お気楽にバッシングして満足している日本人を見るより、彼らの人生の充実の方が、わたしを複雑な気持ちにさせる。



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