2004年10月13日(水) |
渋谷公会堂のカップスとブライアンのスマイル |
10月10日のゴールデンカップス再結成ライブを観たが、贔屓目にみて良かったのは、エディのちゃんとしたギター、加部のめちゃくちゃなギター、マモルの水っぽさ健在の声、ミッキーのプロっぽい鍵盤、ゲストで2曲ベースを弾いた林恵文。あとはきつかった。特にデイブのためすぎて、リズムがずれてしまう歌唱には、原曲を知っているとなおさらいらだつのであった。ゲストの清志郎も困っているようにみえた。酔っぱらってステージに出てもかまわないんだけど、なんとかあの唄い方だけは直らないものでしょうか? 最近は、ブライアン・ウィルソンの新作『スマイル』ばかり聴いている。 最も有名な60年代の未発表アルバムであるビーチボーイズの『スマイル』を再現したもので、当時のマスターが火事でなくなったりしたとかで、その残骸のような音源が海賊盤で何種類も出回っていた。昔からブートを聴いても全貌がよくわからなかったのだが、今回の新しい録音の『スマイル』を聴くと、ブライアンのやりたかった60年代の『スマイル』そのもののようである。でも『ペットサウンズ』も当時まったく評価されなかったのだから、それ以上に高尚なムードさえ漂う『スマイル』は当時リリースされたとしてもダメだったろう。ビートルズのようなバラエティさはないし。『ペットサウンズ』が普通にビーチボーイズの最高作と言われる現代だからこそ、『スマイル』の良さがわかるのだろうなあ。
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