Food for Thought
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用事の帰り、ブックオフに寄ってみた。水村美苗の『本格小説』のハードカバー上下巻を購入。この著者には『私小説−from Left to Right』を読んで以来、いわば同類のような親近感を持っている。 『私小説』は帰国子女の人にぜひ勧めたい。 私の感想は、アマゾンのレビューに載っていたもの、そのままであった。
「読み進んで行くにつれ、こんなにずっと継続して、 ある種、潜在的な意識レベルに内在していたものについて、 ぐんぐんと引き上げられるような感覚を おぼえる本というのははじめてかもしれない。 こんなに苦しく、こんなに快感を覚え、 胸の底の方にたまっていたものを 突き刺した針の穴からすぅっと抜き出していく。
子どもみたいに、無力さに泣き出しそうになる。
…
わたし自身の私小説を、この本が描き出してくれている。 そして、過去にいわゆる「帰国子女」と呼ばれた ひとたちの多くが、このような重たい意識を心の奥底に かかえているはずであり、それを実際に吐き出してしまう この小説は、一種の救いとなりうる、かもしれない。」
ところで、ブックオフでは棚にずらっと並んだ『世界の中心で愛を叫ぶ』が妙に目に付いた。値段は200円。アマゾンのマーケットプレイスでは1円! 店内では綿矢りさの『インストール』も在庫多数。 どちらも読んでいないが、こうたくさんあるといかにも誰も欲しがらないつまらない本ということを示しているようで哀れだ。
でも作家としてはブックオフでなんか買って欲しくないんだろうなあ。水村さん、すみません。(古本屋ならいいのか?) 『本格小説』、文庫になっていたことに後で気づく…
2006年05月19日(金) |
アメリカで(も)変な子供の名前がはやっている |
Nevaeh(ナベイア)という女の子の名前がアメリカで人気急上昇中だとか。2001年に女の子の名前トップ1000にいきなり266位で登場。2005年には上位70位にまで食い込み、いまだかつてない「現象」となっている。これはよくあるように、聖書の登場人物や、外国語や、有名人の名前からとったものではない。天国(Heaven)の綴りの逆なのだ。ちなみにそのままのHeavenはランキング245位。元をたどると、クリスチャンのロックスター、Sonny Sandovalが2000年にMTVに赤ちゃんの娘と出演し、「(名前は)Heavenを逆さにしたNevaehなんだ」と言ったことから火がついたらしい。(5月18日付New York Timesより)
新学期、子供が持ち帰った小学校のクラス編成の紙を眺め、毎年ながら違和感を覚える。「子」のつく女の子は着実に減っている。上の子の学年では女子56人中、9人(16%)。1年生では女子61人中、5人(8%)であった。ちなみに自分の中学の卒業アルバムで見たら、「子」は51%だった。最近の傾向として、名前に凝った漢字を使うか、よくある漢字でもよみが特殊(知らなければ絶対に読めない)かのどちらかがほとんど。とにかく、必ず一ひねりしなければ気が済まないようである。正直、センスがいいと思えるのは少ない。個人的には呼んだときの音感が一番大事だと思うが。
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