泡とガラス玉


2004年11月15日(月)      オトシモノ


道沿いに忘れもの。
私はそれを拾うべきか迷って立ち止まった。
雨が。水溜りが。うるさくて泣きたかったのだけど
今はそれを忘れて。迷っているところ。
指先で触れると
その忘れ物はとても懐かしい匂いがする。

涙だけが頬に暖かくて。雨が降っていることをまた思い出した。
後ろの足跡には雨水がたまっていく。


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