泡とガラス玉


2004年11月13日(土)      ソゾロアメ


遠い、目をしていました。
透明な、声をしていました。
それは夕方のことでした。
月は青と紫の間に浮かび
白く雲が散る少し肌寒い日でした。
黒い鳥の群れが海を渡った瞬間。

彼は大きく空を見上げました。
私はその姿を見ていて
いつまでも焼きついて離れず
宇宙の時間に刻まれてしまった彼を思い出し
永遠を思うのです。

きっとその時、風が吹いていた。
雨は柔らかに降り続け、
私はそれを肌に感じながら生き続けるのかも知れない。


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