泡とガラス玉


2004年11月10日(水)      タイセツナヒト


西の街から来た人は複雑な線路に乗って
私のいる街に来た。

無気力だった私は5月の新聞からはらりと床に落ちたチラシを手にして
あまり行きもしない隣の隣の隣の街へ電車に乗ってでかけた。
決められた白い部屋の椅子には誰も居なかった。

ドアを開ける。一人だけ言葉が変だとか。思ったりして。
お昼の食堂で手にしてた紅茶。も。年上だって驚いた顔も。
すごく心を冷たくして生きていた時期でもあったことも。

そういうことを
11月の真ん中に立って思い出し、安堵に寄りかかって眠くなったのです。


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