便蛇民の裏庭
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2002年04月25日(木) ちょっと傷心

彼女がご主人の元へ帰ってしまって
ぼくはなんだか少しだけ、空っぽになっている。

夜中に電話が鳴ることはもうないのかな。
一緒に釣に行こうっていってたのに、結局行けないままだった。
会おうと思えばいつだって会えるんだろうけれど
遠いとなかなかそうもいかないね。

あれは彼女と飲みに行ったとき。
夜中1時くらいだろうか、彼女が迎えに来たのは。

ぼくは助手席に乗った。
お店に向かってしばらく走った時、ぼくはふっと後ろを振り返った。

「なに?」

「ん?いや、今の男の子、こんな時間になにやってるのかと思ってさ」

「男の子?」

「白い柵に腰掛けてリュック覗いてたでしょ」

「バス停のとこの?」

「そうそう、あの子。小学生っぽくなかった?」

「こんな時間にバスはこないよ」





黄色いTシャツ姿。





まだ雪が残っていた。





あぁ、彼はもう、いないんだ。





「ふつーにいるよね」

「そうだね。あんまりフツウで気付かないくらいだね」


ただ、彼はあまりにはっきりと見えていた。
目が悪くてろくにものがはっきり見えないぼくの目に。




フツウに傍にいて欲しい。
遠くっても。






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