便蛇民の裏庭
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行きつけの店は珍しくにぎやか。 すっかり2号店のマスターとなってしまったマスターが 久しぶりに行きつけの店にいて嬉しい。
「お久しぶりです」
「一月振りですか」
週に一度程度顔を合わせていた時期もあり 本当に久々な気がしてしまう。
この店にくるようになってから9ヶ月ほど。 期間はそう長くはないけれど密度は濃い。
頼んでいないのにサービスでおつまみが出され お祝いに届いたお寿司も御相伴にあずかる。
「『1周年だから一緒に祝え』という強制です」
2号店に新しく入った男の子が手伝いにきていた。 昨日は女の子が手伝いで入っていたという。 …やっぱり昨日もくればよかった。
「やっぱりこっちにいるマスターの方が好きだな。 あっちではマスター忙しそうであまり話もできないし、 何よりもあっちはぼくには明る過ぎるんだよね」
「あぁ、カウンターかなり照明あたってますからね」
「そう、あっちで飲んでると、あぁ、ゴメンナサイ!て気分になっちゃう。 あっちはなんだか気軽に飛んで行き難いしね。 だからまたこっちにマスターが顔出すときには電話くださいよ、飛んでくるから」
「本当に電話しますよ?いいんですか?」
「もちろんですとも!」
朝までマスターと二人きりで飲むことは、 多分もうないんでしょうね。 そう思うと、ほんの少し淋しい。
『お店が1周年記念。久々にここにいるマスターとご対面よ』
そう彼女にメールをした。
『正月の帰省時には、ぜひ2号店へ立ち寄らせて頂きたく思います。 もちろんキミも強制連行する』
という返事。 あぁ、お正月が楽しみだね。
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