便蛇民の裏庭
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痛みは強くなり、範囲も広くなり。 発疹ができたり、皮下出血が見られたり。 いったい何が起こっているのかぼくの体内。
左手が不自由だとここまでなにもできないのか、 と思い知っている最中です。
仕事が終わったら少しでも早く帰宅して 子供の世話とか家のこととか手伝って欲しいのだけど 相変わらずの相方は相変わらずスロットに直行。
母上様は1年ほど前から某電位治療器の虜で その椅子に座ればどんな病気も治ると信じている。 ずっと欲しがっていたのだ。
が、とにかく高い。 母上が欲しい種類は約100万。
その椅子に座るために母上様は毎日のように出かけ その留守の間がぼくの貴重な自由な時間だった。
ぼくが病気になったので 母上様はその椅子を買うと言い出した。
「あんた病気になったし、あんたが倒れたら私の老後みる人いなくなるし あたしももう年であそこまで通うの大変だし、 あんたも使うんだからお金半分ずつ出せばいいし、 あんたのトコに置けばあんたいつでも座れるでしょ? あたしは座りに行ってあげるから」
と、なんだか自分に有益な事ばかり並べ立てる。
その椅子を買ったら母上様は出かけなくなる。 ぼくの自由時間が減る。 そんなものに出す金などない。 母上様が家にきて椅子に座ってる間、ぼくの自由はない。
ますますストレスがたまって悪化するではないか。
「あたしね、多分子宮ガンだったのよ。 病院も行ってないしみんなには黙ってたけど、お尻にオデキができて痛かったから コレは子宮ガンだなって思ってたの。 でもあの椅子に座ってたおかげで治ったのよ!子宮ガンが!」
こうしてコレを宣伝の人が聞きつければ 子宮ガンも治る椅子、の誕生だ。
「コレはね、症状が悪化したら症状がよくなる前触れなの。 よくならなかったってことは、信じてないからなの!信じれば治るの!」
何処かの宗教ですか?
「あんたのためなんだから! あんたが病気悪化したら近所の人にあたしが悪く思われるんだよ! お金勿体無くってあの椅子買ってやらなかったせいだ って言われるかもしれないし!」
いわれないから。 ようするにぼくが心配なんじゃなく、 自分のいろいろが心配だからぼくを治したいわけね。
結局、ネットで検索して中古や新古が安く (それでもトンデモナイ高額だけど) 手に入ることがわかったのでそれを買うことに。
ただし、ぼくは一切金も出さないしうちに置く気もないし座る気もない。
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