便蛇民の裏庭
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2003年06月02日(月) 小さな恋のメロディ

笹子の家とぼくの家はわりに近い。
自転車でもすぐだし歩いてもいける距離だ。

今のぼくには遠くて途中で孤独に押し潰されて泣くかもしれないが。


笹子宅のお子たちとうちのお子たちは同じ幼稚園。
下の子同士は去年も今年も同じ組で
うちの娘は笹子家姉弟と仲がよい。

笹子宅の上の子は今年から小学1年生。
うちの息子(小3)は笹子宅の娘のFちゃんが小学生になるのを
たいそう楽しみにしていた。


息子は知らなかったのだ。
川を隔てて向こう側に住む笹子宅の
娘さんの通う学校が自分の通う学校と違う、
つまり校区が違うという事を。


「えーーーーー!ちがうのーーーーーー!?」

まさにショックを剥き出しにした顔であった。


今日の幼稚園帰り、
下の子はそのまま笹子宅へ遊びに行った。

友達の家に遊びに行くといって出かけ
友達が留守ですぐ帰宅した息子、
家にいるハズの妹がいないことに気がついた。

「あれ?妹はどこいったの?まさか笹子んち?」
「そうだよ」
「ぼくも行ってイイ!?(目を輝かせ)」
「ダメーーー」
「えーーー!なんでぇ!」
「きみはきみの友達と遊びなさい。
 妹の友達に遊んでもらわなくってもイイでしょうが」

ぶつくさと文句をいう息子。
しまいに大声。

「あ〜あ!ぼく、笹子んちの子だったらよかったなぁ!」
「なんで?」
「だって!そしたらいつでもFちゃんと一緒に遊べるもん!」

…やはり目的はFちゃんか。


夕方。
笹子に家の前まで車で送ってもらって帰宅した下の子。
急いで玄関にかけより飛びつく息子。

「Fちゃんは!?」
「もう帰っちゃったよー」
「えーーー!なんでぇ!どうしてぼくはいつもFちゃんに会えないのさ!」

地団駄地団駄地団駄!
かわいそうだがかなり一方通行な息子の恋。


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