便蛇民の裏庭
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2003年07月22日(火) 胸をナイフで裂いて

入院中、激しく元気に明るく行動していたぼく。
片足を引きずりながらも自分のことは自分でできた。

医者も看護婦も、それがぼくのいつもの姿だと思っていた。

相方が見舞いに来るとわかった日、
ぼくは朝からこわばりが抜けず
体中を走る痛みとだるさに負けて
朝食もとれず水分もとれず寝たきり。
熱は微熱を通り越した。
点滴をされぐったりしているぼくに
急にどうしたんでしょうねぇと首をかしげる担当医。

「これがいつもの家での姿です」
「え?」
「家では食事もできず歩くこともできず這ってました」
「あんなに元気そうに見えたのに…
 今日急に調子が悪くなったことに
 何か、思い当たるようなことはないですか?」

気がつけばぼくは泣き出していた。

「ごめんなさい。うまく話せない」
「ゆっくりでいいですよ、ちゃんと聞いてますから」

ぽつりぽつりと心をさらし、かなり気持ちが楽になった。

「人に言いにくいようなことを、よく話してくれましたね。
 治療に役立てていきますよ」

ベビーフェイスはにっこりとやさしく笑った。

「がんばりすぎたんですよ。
 もうがんばるのやめましょうね」

理解してくれた上で、治療方針がかわっていった。

シェーグレン症候群
慢性関節リュウマチ
橋本病
転換性障害
パニック障害

まずは心のケアからはじめることに。
精神科にも通うことになった。


便蛇民 |MAIL裏BBSHOME


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