甲斐犬ジロー通信
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2004年05月10日(月) 僕の後悔




僕はヘルニアと関節ネズミを持つ犬です。
ヘルニアが悪化すると病院で牽引をうけます。
これが嫌で仕方ありませんけれど、牽引をすると足が軽くなって
気分が良いのですぐに忘れて飛び跳ねたり歩き回ったりしてしまいます。

一昨日はなんだか無性に歩きたくなって、母ちゃんを僕が引っ張って
沢山歩いたさ。気分が良いってもんさ。
母ちゃんが「ジロー、後が怖いよ〜」って言ってたけど
おら〜、そんなこと知っちゃあいないさ。
ところが夕方になってから後ろ足が痛くなって足を上げて歩いてたら
母ちゃんが「ほら、言ったでしょ!後が怖いよって」言いました。

一晩寝て朝起きたら、あららら、、、足が着けない・・・どうしよう?
んでもシッコはだしてこなくちゃならないから父ちゃんとお散歩に
行ってたっぷり出してきた。
あ〜ぁ、今日は日曜日か・・・事務所はだあれも居なくてちゃびちーー
だす。 空ばあちゃんも”ちゃびちーニャン”って鳴いて、ついでにゲボッも出してた。
めちゃくちゃ ちゃびちーくなってストレス満タンになってしまった僕。
「アワン、アワン、ヒャワン〜」って甲高い声で鳴いて父ちゃん、母ちゃん
を呼んでしまった。
こ、こ、これが僕の後悔の始まりでした。

父ちゃんと母ちゃんは僕を車に乗せてドライブを始めました。
窓を開けると風が気持ち良くってルンルン、寂しい気持ちも吹き飛んで
しまって表参道ってところでは下りて歩いたのさ。
僕得意のピッチ足歩で・・・・。
父ちゃん母ちゃんが何かヒソヒソ話をしながら僕を見ていたけど
その時「ジローは後先を考えることが出来ないんだ、犬だから・・」とか
言っているのが聞こえた。

僕は思った・・・僕達犬は頭の中で考えることの足し算引き算ができません。嬉しいと100%喜びます。明日までとって置くなんてケチな考えはしません。痛くたって今が嬉しいと100%頑張ります。
父ちゃん母ちゃんの喜ぶ顔を見ると100%の喜びを感じてしまいます。
僕達はそんな風にいつも全力で今を生きています。

だのに・・・僕は病院へ連れて行かれて診察台の上に羽交い絞めされ
牽引をされました。間の悪いことに、新人の助手姉さんが僕のアゴを
もたもたしながら押さえ付けている!!!

「もたもたぜずに、ちゃっちゃとせんか〜」って唸ってやったさ。

やっぱり、大人しくしていれば良かったと僕は心から思いました。
これが「後悔」ってものらしい、帰りの車の中で哲学犬になりましたさ。


ジローの母さん |MAILHomePage

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