Sotto voce
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2004年06月09日(水) 頼む、踏ん張ってくれ。

うちの会社の社長は、

我々部下を感情の赴くままに怒鳴り散らしたりするお天気屋だが

同じ怒鳴り散らしでも、相手を見てモノを言う。

私に対する言葉もかなり辛辣なものだが、

同僚T氏へのそれは聞いてるこちらがかなり辛くなる。

決して手を挙げたりはしないが、T氏には物は投げるわ、

彼がおとなしくて辛抱強く反論しないのをいいことに、

けちょんけちょんに罵りまくる。



それでもT氏はいつだって耐えていた。

社長に理不尽なことを言われても自分の心の中で整理して、

我々に八つ当たりしたりすることは決してなかった。

社長の感情に任せたままの暴言がらみの伝言も、

彼の中でかなり角を取り除いて私たちに伝えてくれていた。

神経質でやたらと細かくて、それが仕事の面では

慎重すぎてあだになる、ということが多々あっていらだつことがあって、

こいつうぜえ、と煙たく感じることはあっても、

やはり彼は事務チームにとっての精神的支柱だ。




決してくじけたりしない彼だが、ここ数日はふさぎがちだ。

そして今日の3時休憩で私と彼が二人だけになったとき

「まだはっきりしないからKさん(私)にだけ言うんだけど…
俺もう限界だわ、あんなに言われっぱなしじゃさすがに続かない」

個々まではっきりと弱音を吐いた彼を初めて見た。

いや、今までそういうのが出なかったのがおかしかったのかもしれないが、

社長の仕打ちがかなり精神的にきているのだろう。

うちの会社は若手女子社員が続かないのが定説だったが(私は例外だけど)、

事務チームの年長者(男性)は、社長の仕打ちに耐えて耐えて

最後には欝になって辞めていく、というのが続いている。



彼には申し訳ないが、どうかもう少し踏ん張ってほしい。

彼がいたから、私も社長の罵詈雑言に耐えてこれた。

彼がいなかったら、私はとっくにストレスでつぶれていたかもしれないのだから。


安積 紗月 |MAILHomePage

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