Sotto voce
DiaryINDEX|past|will
あの日、とある人のことで深く深く傷ついて
その人のことを心の奥底に押しやろうとしていた。
完全に癒えていない傷を見てみぬ振りして
治そうという努力もせずに
それでもいつか時間がこの傷を癒してくれると思っていた。
会わずにいれば、いつか忘れ去ることが出来るだろうと。
あれから2年の月日が過ぎた
それなのにまだ
自分の意思とは無関係にその存在を見つけるたびに
激しく動揺する自分がいる。
傷口は完全にふさがっていないらしく
心の奥底でじくじくと不快な痛みを伴って
まだ少しずつ血を流しつづけている
心の奥底の完治せずに膿んでいく生傷が
静かにでも確実に私の心を侵していく
徐々に徐々に平衡を保てなくなるこの心
人として病んで行く自分
あの時心が壊れてしまえば良かったんだ
そしたら何もかも忘れて真っ白な気持ちで
今を生きていられると思うのに
|