Sotto voce
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2006年06月16日(金) 悪魔のような男。

昨夜、父は帰らなかった。
またどこぞの飲み屋で飲んだくれて車中泊か??と
思っていたら、10時頃に連絡が。

父の仕事上のパートナーの女性に
『私から』連絡をしろという。
何がなんだかよくわからないまま、
その女性の家に電話する。

相手が私だとわかったその女性、
いきなり電話口でぼやき始めた。
いわく、父と一緒に働くのはもう限界だと。
父と一緒に働くことで
あることないこと噂を立てられ精神的に参っていると。

父にそのことを告げると、
父が逆上してまるでストーカーのように
電話攻勢をかけてきたり、
その女性の家に訪ねていって
飲んだくれてくだ巻いてひと騒動あったのだとか。

挙句の果てに(その人に)見捨てられた、
この仕事はもうおしまいだ、
自分はもうおしまいだとわめき散らしたのだとか。

様子があまりにもおかしかったので
父の後を追って作業場に行ったら
職場で飲んだくれ、挙句の果てには
農薬入りのラーメンを目の前で食べようとし
さすがにその女性、辞職宣言を撤回したのだとか。

その女性が原因で父が母との離婚に応じたこと、
実は父とその女性が10年来の関係にあること、
飲み屋のねーちゃんと浮名を流す父に
彼女が要らぬ干渉を焼いて痴話喧嘩・・・など、
今さら聴きたくなかった話も
どさくさに紛れて聞かされてしまったのだが。

わが父ながら、あまりにも情けなくて
怒りと哀しさで電話口で二人して号泣してしまった。

本来なら私が父の仕事を手伝うべきなんだろうが、
とてもじゃないけど今のままでは生活していけない。
事実上収入0で私まで父の仕事を手伝ったら
払うべきお金をどこから調達して来ればよいのか。

父の仕事の取引先があまりにも悪質で
商品代金を支払わないのもさることながら、
収入がないならアルバイトするなり
他の仕事を考えるなりすればいいものを
今さら人の下で働く気はないらしいから困ったもの。

他人からちやほやされるのが大好き、
少しでも苦言を呈しようものならすぐにキレる、
しかも今の状況が自分が原因だとは少しも思っていない。

今さらながら思うが、
母はいいタイミングで父を見切ったのかもしれない。
このまま父と連れ添ったら、母の一生はあまりにも不幸だ。

沈み行く泥舟から、私は逃げ遅れたのかもしれない。
私がこの家から出て行くとしたら、
アルバイトでもして資金をためて
どうにか一人暮らしに踏み切るか、
結婚をするか・・・・・・死ぬとき。

でもきっと、父が今のままなら
どこに逃げてもきっと父にたかられる。

正直、結婚したい人がいる。
もちろん、相手はどう思ってるかわからないけども、
もしも相手がそう言う意思でいてくれるとしても、
父の事で迷惑かけそうな気がしてならない。

どうやっても資金が調達できないとなると、
別居した元妻や娘にまで
お金を借りに行くような人だから。

追い詰められ思い悩んだ妹が
自分が死ぬことで下りた保険金を
父に渡して、母と私を父から縁を切らせようと
自らの命を絶とうとしたことなど
きっと父は知る由もない。

言ったところで逆上して
妹に詰め寄り何をするかわからないから
父には内緒にしておけと母は言う。

父が原因で
妹が、母が、父の同僚が苦しんでいる。
自分も苦しいんだ、と父は言うが
自分が原因で周りがどれだけ苦しんでいるか
父は少しも理解していないのだろう。

私が非情になりきれないのは
私の意思の弱さももちろんあるけれど
自分が原因なんて思わずにひたすら私を責め、
何をするかわからない怖さがあるからだ。

このまま、父とともに
深い深い泥沼に沈んでゆくしかないのか。


安積 紗月 |MAILHomePage

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