Sotto voce
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今、ある人のサイトを立ち上げる手伝いをしている。
多忙な作者に代わって、 その人の作品を掘り起こし、 ものによっては紙媒体のものをテキスト化し、 改めてweb上に晒す為の作業をしている。
自分を詩を書く人だから余計にそう思うのかもしれないが、 正直過去の作品を掘り起こす、というのは 肉体的にはもちろん、精神的にも辛い作業だ。
その人が綴った言葉が その作品が書かれた頃の自分の心境にリンクして 心の中の古傷を深く鋭く抉られそうな 治りかけの瘡蓋を思いっきり剥されたような そう言う感覚に陥ることがある どうしようもなく不快な気分になって 吐きそうになったことも一度や二度じゃない
その作者に関わっているから その人がどんな人かどんな行動をしてきたか その時々のことが思い出されて仕方ない。
言葉は刃、言葉は毒。 使い方によっては高い殺傷能力を持つ。 そういう紙一重の危うさを含んでいる
降りようと思えば簡単にできるだろう でもあたしはその人に約束をした、 任せてもらったからにはきちんとやる、と。
作業をしながら自分にも言い聞かせている 逃げるな、と。 過去の自分の気持ちと向き合え、と。
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