「何でそんなに自分に自信が持てないの?」 友人に初めてそう質問されたのは、いつの事だっただろう。
初めて――一度目の時は、そんなこと考えた事も無かったから ちゃんとした返答をすることが出来なかった。
でもその後、二度、三度と同じ質問を繰り返されるうちに 私は自分なりの答えを出して、そして言葉を返した。
「多分、小・中学生の頃に、同級生に根こそぎ取られちゃったからだよ」
それが、私の答え。 友人の問いの原因が、私の性格などの内因的なものでないとしたら 過去の苦い記憶が関係しているとしか考えられない。
いつの頃からか、自信を喪失してしまった私。 そして、そんな私は、近々もっと大きなものを失うことになっている。 そう遠くはない未来に。 不安定だけれど、確定している未来。 望まない未来を目指しながら、私は進まなければならない。
どれだけのものを失えば、私は楽になれるのだろう。 どれだけのものを奪えば、世間は満足するのだろう。
でも、その時に一番辛いのは、きっと私じゃない。 だから私は、その未来が来た時には、出来るだけ強気でいようと思う。 周りが安心して悲しみに暮れられるように。 周りを支える為に、一番強気でいられるように努力したい。
そして 周りの皆が、心行くまで悲しんで、再び前を向く事が出来たら。 そうしたら、次は私が座り込んで、盛大に悲しもうと思う。
…せめて。 せめて、大好きな人達くらいは支えられる人間でありたい。 そして、大好きな人達を悲しませないように、一人で泣ける人間になりたい。
後で壊れても良いから、一時的にでも強くなりたい。
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