何だろう。 前回の診察で、「一人になると涙が止まりません」って訴えた筈なのに 祖父が他界して以来、私はぴたりと泣かなくなった。 ううん、多分本当は泣いてるんだ。 机に向かうか泣く時くらいしか、私は独りにならないから。 ぼんやりと真っ直ぐその先の視界を見ながら、本当は何も見ていなくて ただただ泣いているのだと思う。只、涙が出ないだけで。
涙が出なくなった代わりに、私は笑えなくもなった。 朝が、気分的には夜みたいだ。絶望で心の中が真っ黒になる。 ああ、また学校に行かないと…そう考えて、起き上がって、ご飯を食べて、 学校に行くのに『決心』が要る。毎日『決心』してから動く。 他の人は普通にしていることなのに。 私は『普通のこと』をするのに何故か人一倍の苦労を要する。
…ねぇ、聞こえてる? 私が言いそびれた言葉。 拾ってもらえてるのかな。 無茶苦茶な願いだけれど。
届いていたら、良いのにな。
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