伝えたいことがありました。 私から、貴方が消える前に。
貴方を知って、その温もりを知って、もう何回目の秋でしょうか。 木枯らしとすら戯れる無垢な貴方の姿にも、段々と慣れてきました。 寒がりなくせに、どうして貴方はそんなに四季が好きなのでしょう。 身体が丈夫な方ではないのだから、秋や冬は嫌えば良いのに。 頬を紅葉のように紅潮させて、拒むどころか喜び勇んで 貴方はいつもその懐へと飛び込んでいきますね。 そして私はいつも、苦笑しながら、貴方の背を追いかけます。
…前ばかり向いている貴方は知らないでしょうね。 貴方を追いかける時、私の胸が、時折酷く締め付けられていることを。
貴方の強さ程頼もしいものは他にはないと信じている筈なのに 冷気と共に駆けていく貴方は、とても儚く見えるのです。
幾度貴方と春を迎えても、季節が巡る度にこの切なさは蘇るのでしょう。 それはまるで、淡雪のような、触れることを躊躇ってしまう一瞬の夢。
春が来れば、雪と共に、貴方は消えてしまうのではないだろうか。 その熱の全てを、自然に還してしまうのではないだろうか。
だから私は追うのです。 その、私より大きな背を。 私より熱を帯びた掌を。 私より優しい笑顔を。
誰に馬鹿にされようとも、それだけは手放したくなくて。 今日も私は、貴方の後を追いかけます。
貴方は、私の、かけがえのない、一閃の光だから。 ---------------------------------------------------------- ネタ第二弾。 恋愛気分を描写できるようになりたくてやってるけど…嫌気が差してきた(ぇ
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