今も未だ
懐かしく響く
君の唄。
もう唄うことは無いんだよ、と君は笑うけれど。
今も未だ、
ココロに懐かしく響くんだ。
秋色の空が
小春日和にぽかぽかと。
少し乾燥した風に僕は
軽く君の唄を口ずさんだ。
今の君は、昔の君のままなんだよ、と。
口が裂けても言えない事を、唄が代わりに告げたのに。
懐かしく響くこの唄が、
セピア色の思い出を奏で出して。
この坂を下る君と僕は昔のままだったけれど。
少し乾燥した風が
君の髪を強く撫でたので、
この唄が、君に届く事は無かった。
風が止んで、秋色の空に小春日和がぽかぽかと。
僕と君は、何時かのように肩を並べて下って行った。
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