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推敲もせずに書き連ねていますので、事実関係に間違いがある可能性もあります。ご了承ください。


2004年06月28日(月) ドイツ人女性への怒り、即興演奏の試験

ライプツィヒに向かう電車の中、不意に前方で大喧嘩が始まった。
若い女性が、中年の男性に向かって「そこは私の席なのよ!!立ちなさい!!」と、キンキンの高い大声で連呼しているのだ。

彼女は、もともと席を予約していたわけではなく、予約なしの空席に座っていた。でも、まだ電車はすいていて、向かい側の予約席には人は来ない。なので、彼女は、「人が来るまで」と、その予約席(若干快適)の方に移動していたのだ。
しかし、次の駅からドカッと客が乗り込んできて、電車は満席。
彼女がもともと座っていたはずの予約なしの空席に、中年男性が座った。そこで彼女がなんと言ったのかはわからないが、彼女は他人が予約した予約席にそのまま座り、中年男性もそのまましばらく座っていた。
電車が動き出し、ようやく落ち着いたころに、遅れて老人2人が彼女達のいる席へやってきた。予約席を予約していた客だ。
老人は、当然、自分が予約した席に座っている彼女に、どいてくれ、と言う。
彼女は、「じゃあ、あなた退きなさい」と、中年男性に言う。
中年男性としては、空いていたから座ったのであって、退く筋合いはない、と動かない。

彼女は、どんどんエスカレートして、「そこは私が座っていたのよ!!!立ちなさい!!立ちなさい!!」と、車両全員に聞こえる大声で叫ぶ。
一方、それに立ち向かう中年男性の声は小さくて聞こえない。
キンキン響く大声を聞かされている他の客達はいいかげんうんざりしてきて、なんとなく「中年男性がさっさと退けばいいじゃん」という雰囲気になっていく。
結局、車掌が来て、中年男性が連れて行かれてしまった。
周りの客達も、ホッとして、「よかったわね」と、彼女に声をかける・・・。


しかし、しかし、彼女は、全く同じことを「私」に、その喧嘩の前にしていたのである!!
私は最初の駅で、車両に乗り込んですぐの、その予約なしの席を、実は真っ先に確保していたのだ。
そこへ、大騒ぎしながら乗り込んできた女性2人。私が荷物を置いていたその席で立ち止まって「ここ、ここ」と言うので、私はてっきり隣の予約席の客だと思い、窓側へ入りやすいように、いったん荷物を持ったまま通路へ出たのだ。
すると、あっという間に、私が確保していたはずの席に女性は荷物を置き、車両の出入り口に近いその通路で派手にお別れの抱擁を始めた。
私が、「はやく席に入ってよね」と思いながらも、待っていると、彼女達は怪訝な目で私を見て、「あなた予約したの?」と訊くのだ。
「いや、その空いていた席なんだけど」と言うと、「あなた予約してたわけじゃないんでしょ、そこ私の席よ」と、主張。
は?と思って、「でも、あなただって予約してないでしょ、そこ私がいたのよ」と言うと、「そうよ、でも私はそこをもう取ったの」と、当然のごとく、のたまうのだ。
あきれてモノも言えず、ここで争っては他の席が取れなくなる、と、私は急いでその場を離れ、手近に何とか空いていた予約なしの席を確保できたのだが、座ってからムカムカと腹が立ってきた。
あの、人を人とも思わないあの態度はなんなんだ!!
もちろん、一瞬は私も荷物を持って席を離れましたよ、そこを付かれると痛いけれど、明らかに私がそこを確保していたことは、わかるじゃないか。
アジア人だからって見下した目で見るんじゃないよ、チクショウ。
もっと言い返してやるべきだった!!
自分のことしか見えない、自分がいつも正しいと思っている、ドイツ人女性の嫌な部分。
昔同居していたドイツ人との最悪な日々の思い出(エッセイ「同居生活のススメ」参照)が嫌でもよみがえってきて、余計にムカッ腹はおさまらない。もう、忘れつつあったのに。
Scheisse!!(ドイツ語で人をののしる言葉。クソッ、最悪、とか、そんな感じ。)

そう思ってムカムカしているときに、やっぱり一波乱やらかしたよ、その女性。
私から言わせれば、彼女は自分が確保した席から離れていたんだから、中年男性がそのまま座っていて当然なのだ。かわいそうなおじさん。
どうして、こうも自分勝手に物事を判断して、それを周り全部に押し付けられるのかね、ドイツ人女性ってヤツは。(もちろんそうでない人もたくさんいるのだけど)
あんなにキンキンと怒鳴りたてられれば、相手は折れるしかないだろうよ。
そんなに、大喧嘩して車内の注目を浴びて、相手を嫌な目に合わせてまで、その席に座りたいのかね。スゴスゴと連れられていく中年男性を尻目に、「してやったり」とばかりに偉そうにその席に座って、あんた恥ずかしくないのかね。
多分、彼女的には、「当然よ、私が正しいのよ」としか思えないんだろうなぁ・・。なにが、「ありがとう、皆さん」だよ。信じられない。

はあ、うんざりだ。ドイツ人の気質は、絶対に好きになれない。



気分が悪いまま、ライプツィヒに到着。
ムカついていたのと、読んでいたピアノの本が面白かったのとで、あっという間の2時間の電車の旅。
一時間ほど練習室で弾いてから、即興演奏の試験。
自分が他の生徒に授業をする試験は、なんとか、のりきった・・・んじゃないかな。
不安なのは、3人でのセッション。
テーマは「海の上の月」「山の上の月」「街の上の月」。うーん、わかりにくい。
「海」以外は、どうも具体的なイメージが浮かばないまま、セッション開始。
他の2人も、どうもイマイチはっきりイメージができていなかったらしく、3つのテーマの区切りがわからないまま、もう終わる?え、あんた、まだやるの?もう「街」までやったんじゃないの?とお互いに無言で戸惑いつつ、いつのまにか5テーマ分ぐらい弾いてしまった・・・。
どうなんでしょう、これ。
・・・落ちるとしたら、これが原因だな。


ピアノが面白くて仕方がない。
実際に鍵盤に向かっている時間は少ないのだけど、頭の中が、音楽だらけだ。
飲み会に行く気にもならない。もっと、勉強したい。


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