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推敲もせずに書き連ねていますので、事実関係に間違いがある可能性もあります。ご了承ください。


2004年08月05日(木) コンサートを振りかえって。

昨日、コンサートが終わりました。
来ていただいた方々、本当にありがとうございました。
椅子が足りなくなるほどで、びっくりしてしまいました。本当に感謝感謝です。
このHPを見て来ていただいた方、お世話になっている先生方、ご近所の方々、富山にいる友人達、親族・・・。そして、お手伝いしてくれた皆さん。たくさんの方々に支えられているのだと、心からありがたく思いました。
頂いたお花やプレゼントを、一つ一つゆっくりとかみしめながら眺めているところです。本当にありがとうございました。


さて、コンサートを振りかえって。

色々やらかしたミスは置いておいて、
自分として一番の反省点は、ものすごく「守り」に入ってしまった、ということ。
緊張したせいもあり、「音楽を伝えたい」という想いよりも、「とりあえず最後まで弾かなくちゃ」と、ずいぶん消極的な姿勢になってしまっていたような気がする。
後半なんて、アップアップな状態で、本当に余裕が無かった。
こういう、あぶなっかしいというか、聴いていて、多分音楽に浸れるような状況じゃなかった演奏、演奏家である私の緊張や不安がすぐそばの客席まで伝わってしまっているであろう演奏というのは、私の目指すものではないし、
自分が、本当に、まだまだだ、と、痛感させられる2時間だった。

しかし、初めての自分のコンサート。
今までも、30〜40分程度の演奏は何度もしてきたけれど、2時間という時間を、今回はビオラとのドュオで助けていただいたとはいえ、自分でプロデュースして、ペース配分もして、たくさんのお客さんに心から満足してもらう、というのは、本当に難しいものだ。
世の中の演奏家は、なんて偉大なんだろうか、と、改めて思う。

聴きに来てくれた、ある音楽に厳しい友人が、言ってくれた。
「いくちゃんは、気負いすぎたのではないかな」と。
お客さんに喜んでもらおう、とか、自分のこういう面を見せよう、とか、そういうことをいろいろ考えすぎているのかも、
もっと、リラックスして弾くだけで、「いくこらしさ」は、自然と出てくるものなのに、と。

そうかもなー。
今回の私は、自然体で音楽を演奏することを楽しめていない状態だったもの。
仕方のないことではあるだろうけれど、固くなってしまったし、まあ、それなりのプレッシャーとかもあって(こう書いてしまうと言い訳がましくて嫌なのだけど)普段通りに楽しく弾くのは、さすがに難しかった。

共演してくれたビオラの友人は言う。
「ソロ演奏は、最初はつらいけど、楽しくなるときが来る、それまで経験を積ませてもらうしかない」と。
やっぱり、経験が物を言うのだよなー。


まあ、でも、ものすごいミスをしたショパンソナタの4楽章を除けば(このミスは本当にすごかった。あまりにもすごくて自分で弾きながら笑ってしまったくらい・・よく、最後まで弾ききったもんだ)、自分としては持っている力の6割ぐらいは出せたと思うし、本番でそれだけ弾ければ、良し、と思うべきなんだろうな。
水の戯れと、ショパンのバラードは、集中して気持ちよく弾けたし、ブラームスも未熟な私なりに、ビオラさんと楽しく演奏できたし。


今回は、なんていうか急に決まった手作りコンサートのわりには、なんだかオオゴトになってしまって、当日いろいろとバタバタしたり、手際が悪かったりもして。
いやー、家族も大変だったと思いますわ。
今度はもっと準備に時間をかけて、余裕を持ってやりたいものです。(・・って、「今度」はいつになるのやら、むしろ、あるのか?ぐらいの感じですが)


とにかく、皆さん、ありがとうございました。
また、前へ向けて頑張っていきたいと思います。
これからも、よろしくお願いします。


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