さてさて。 久しぶりのライプツィヒ。久しぶりの通常レッスン。 先生と会うのも、3ヶ月ぶりです。
この夏、実はこの、私の先生が講師をする講習会(イタリア・モンテプルチアーノにて)にも参加する予定だったのですが、ワタクシ、それをドタキャンしたのですよ。 だから、ある意味、先生と顔をあわせるのはちょっぴり気まずいと言うかなんというか。 でも、なんのわだかまりも無く、順調に、朗らかにレッスンは開始。
新曲、ラヴェルの道化師と蛾は、まあまあの出来。 先生の表情も楽しげで(曲が楽しいから、というのもあるけど)、まあ合格点だろう。レッスン内容も、なかなか面白かった。 うちの先生は、音楽的には本当に素晴らしいのだ。でも、表現が下手なのだ。だから、何が言いたいのか、何を求めているのか、よくよく頭と耳を働かせて、彼とシンクロ出来れば、レッスンは面白いものになる。 でも、理解できないときは全くダメ。彼は、生徒が理解するまであれやこれやと別の説明をするタイプではない。一言だけでパッと理解し、反応しないと、一気に不機嫌になる。なかなか難しい人だ。 ラヴェルは、わかりやすい曲なので、こっちも先生もストレス無く、楽しく遊ぶレッスンだった。
時間が余ったので、ショパンの3番ソナタ、一楽章だけ弾いたのだが・・。 なんていうか、私はこの曲で、どの先生にも、いい顔をされた事がないのだ。 自分に曲が合っていないという事か? そもそも、この3番の一楽章って、本当に難しいのだ。 テクニックがどうこう、というのではなくて。 曲は、マエストーソ(威風堂々と、厳かに)と、指示されている。 それでいて、それが当てはまるのは最初の第一主題だけなのではないだろうか? 優美な第二主題、そしてそのあとにも次々出てくる新しいテーマ、それらを繋げる「核」と言うべきものが、私はイマイチよくわからないのだ。なんていうか、つかみどころがない・・?マエストーソの指示は、どこにいったのよ? まあ、きっとそんなこと考えないで、出てくる主題をそのまま丁寧に弾けばそれでいいんだろうけど。 いろいろCDも聴いたけれど、どれも、なんだかしっくりこないし、ピアニストの間でも、この曲は嫌い、というか、弾きにくいという人が多いようだ。まあ、とにかく難しいのよ。
イタリアでの、Balzani氏の強烈なレッスンで、かなり自分では納得いく流れが見えてきたし、以前に比べると相当ピントの合った演奏が出来ているとは思うのだけど、それでも、やっぱり、今日のレッスンで「それでよし」という顔をされないとなると、うーむ・・・。 もう一度、ゆっくりやり直すか。
まあ、ショパンをコンクールで弾くのは、リスクが高いとも言うけれど。ショパンほど、評価の分かれる、それぞれの好みが出る作曲家はいないかもしれないもんな。しかし、選んでしまったものは仕方がない。頑張りますよ。
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