山ちゃんの仕方がねえさ闘病記
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2013年10月25日(金) |
《映画「明日への遺言」を見る》 |
《映画「明日への遺言」を見る》
数日前BSPremiumで放送していたのを見た妻が、後で見たいと言い出した。私は一度見ているのでその時は録画してはいなかったが、以前CATVのチャンネルNECOで録画おいたのを探して見ることができた。
戦後横浜で行われたB級戦犯に対する裁判を描いた映画である。米軍の爆撃機による日本の都市に対する無差別爆撃の爆撃機から緊急脱出した米軍パイロットを、岡田資中将の命令で処刑したことを殺人罪に問われたものだ。
果たしてこれが殺人罪なのかそれとも当時の戦時下ではあり得べきことであったのか、法廷闘争が行われる。戦勝国が敗戦国を裁くという構図そのままである。その後の東京裁判にも少なからず影響を与えたといわれる。
ほとんどが法廷の場面に終始するが、藤田まこと演じる岡田中将の落ち着き払ったしかも威厳に満ち確固たる信念に基づいた受け答えは部下に対する深い愛情と日本国の立場を表していると思う。また法廷でときおり見せる表情は家族に対する深い愛情を見取ることができた。
この映画は法廷記録にある程度忠実に再現されたと聞く。一時東京裁判が戦勝国の一方的な裁判ではなかったのかという議論が盛り上がったことがあった。このような映画を通じて当時の裁判の正当性を検証する必要があるのではないだろうか。
メインは戦犯の裁判であるが、一方で岡田中将の家族との言葉にできない感情のやり取りが胸を打つ感動的な作品であると思った。
《「ペルシャの市場にて」を聞く》
明け方のラジオにはこの曲がかかっていました。小学校の音楽の時間に鑑賞曲として聞いたように思います。ケテルビーという人の作曲ですが、この曲がダントツで有名なので、他の曲はあまり知られていないのだそうです。 いつだったか久保田早紀の「異邦人」が流行った頃、この曲を思い出していました。どちらもしっかりと中近東の雰囲気を出していると思います(^O^)
原題は「A daughter of the Samurai」で、自伝として書いたのではないから「The」ではなく「A」としたそうである。
著者は明治維新後の明治6年、長岡藩家老の家に生まれ、武家の娘として厳格に育てられたという。その後結婚のためにアメリカに渡るが、開放的なアメリカの風土にも順応しながらも、武家として身につけたものは忘れずに生活する。
この書は筆者が武士の娘として身につけたものや日本でのしきたり、思い出を英語で綴り、1923年からアメリカで雑誌に発表したものだ。その後7カ国語に翻訳されている。その後で日本語に翻訳されているのだ。
私はこれまでこんなにも詳しく当時の日本の姿を紹介したものを知らなかった。筆者は幼い日の出来事を事細かに覚えており、その内容からも教養の高さがうかがえる。当時の武家の生活の様子や町人の暮らしぶりが手に取るように分かる。
本書は先にアメリカで英語で出版され、後に日本語訳になっている。このような良書にもっと光が当てられるべきだと思う。ぜひ多くの日本人に読んでもらいたい一冊である。
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