アイ ナンカ イラナイ。
夏野 空の日記

2002年07月22日(月) 下北沢ゲリラ花火大会。うずくまる言葉たちの夕べ。朝は明けない。

週末のSALONは「下北沢ゲリラ花火大会」。
まずは店が閉まるのを待ってから。

次々と空けられる酒瓶
全国津々浦々の日本酒はちゃぶ台を軸に回る

飲み干される杯
男たちの影薄く
灯る明かりに女の笑みばかりが浮かぶ

一人増え二人増え
「こんばんわ。はじめまして。」

男たちが饒舌になった頃
時を迎えて家は静まり街は賑わう

「表におまわりさん立ってますよ。」
携帯の向こう側は果たして心配しているのか楽しんでいるのか

出陣。

水入りペットボトルに小さなバケツ
買った花火は中国製

まずはコインパーキング
閉鎖されるそこはまるで「ヤってください」と言っているような。
月極の駐車場
花火の煙は居酒屋の煙と混じり合う。
もう一つのコインパーキングを経由して路地裏を入り、知ったバーの前
表で休憩していたマスターを引き擦り込む。
下北沢駅南口前
たむろしている人、人、人。
小田急線のホームを見下ろす陸橋上
最後の線香花火は彼女が持っていた。

帰り道に食べたアイスキャンデーの練乳が脳裏にこびりついている

暑さのせいか
疲れのせいか
たびたび押し寄せる眠りという名の刻

明け方のUNOはテキーラのお約束をバーボンに変えジンジャーエールに変え
「アタシはショットガンが好きです。」
ジェンガは手元を狂わせ思考回路を掻き回す

始発が動く頃に「明日は詩のリーディングがあるんですよ。」
滑らかに緩やかに流れるように留まるように
吐く息が言葉を吐き出させるので
言葉に息を持たせるのです

同じ詩を繰り返す時計が壊れ
同じ詩を繰り返し聞く耳が慣れ
同じ寝息は二度とないことを知った時に
それは違うものとなったので戦士たちの休息

休息 休息
束の間の休息は高いテンションを保ち続ける
それは緊張感であり疲労であり記憶という名の癖になり得ないもの

人は言葉を生み操り
人は言葉により繋がり
繋がることによって愛しあうことができるので

なので言葉を欲するのです
なので言葉を発するのです

踊る言葉たち
つまづく言葉たち
どれもこれも言葉に違いなく
拾い集めた中に欠片を見つけたので拾ってみました。

短歌を詠む青年でした。

明けて今日、月曜日。
動かない分らないどうしようもない上司を引き摺りまわして追い立てて。
帰りの電車の車窓から暗い街を見るとはなしに見ていたら。


疲れたので愛されてもいいですか
愛していたのに忘れてもいいですか

あるいは。

あなたは忘れてもいいので
わたしは忘れなくてもいいですか





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麗香@夏野空 [MAIL] [MILK PITCHER]
 
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