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「煩悩コントロール」考 - 2012年02月17日(金) 「バイナリードメイン」のゲームを実際にプレイしていないので、 吉井和哉が「煩悩コントロール」で何を歌いたかったのかの、 本当のところを理解出来てはいないだろうが、 自分の感じたままを書いてみようと思う。 極私的解釈だ。 歌詞については、「愛・哀コントローラー」にまとめた。 まず、『見えないコントローラーに繋がれ・・・無数の神の糸』 私達人間は、誰も皆、各自、目や耳や触覚で感じた事柄を 判断して行動しているのだと思っているけれど、 実はそれは、神というようなもっと大きな次元の存在が、 あらかじめ複雑に組み上げたシナリオを、 それと知らずにただ導かれて、「生きて」いるのではなかろうか。 そう、まさしく「コントロール」されているのではなかろうか。 人間と機械との違いとは、何だろう。 「バイナリードメイン」には、 感情を持ち、人間のように思考するロボット=ホロウチルドレン というものが登場する。 意志と感情を持ち、遂に子供を孕むロボット、 それは、人類とは、どう違うのだろう。 私は、「魂」を持つか否かだと思う。 感情を持つロボット、それは、それぞれ受け取る情報を あらかじめプログラミングされた人工知能で判断し、 細かな電流=感情をもたらしているのだろう。 そこに「個」、「自我」は、無いのだろうと私は思う。 自分自身の命、「種」としての存続を守ろうとする目的はあっても、 自分自身以外の他者を慈しみ、守ろうとする心、 誇り、祈り、そういう人間の「魂」は、ロボットには、持ち得ない ものだと思う。 108の煩悩全てを与えられて私達人間は、この世に生まれて来た。 何も疑わず、コントロールされて「生きていく」存在。 だけれど、「僕」は、「未来の音で目覚めてしまった」。 だからすぐに向かわなくちゃいけない。 「新しい扉を開ける鍵」を見つけに行かなくちゃいけない。 本当の自分=109の煩悩を自覚して受け入れた上で、 他者の「心の声」を聞くことが出来るように。 人は、脆く儚く切ない生きものだけれど、 それだからこそ、人の魂は、尊く眩く輝くのだろう。 そういうことを歌っているのじゃないかと思う。
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