2002年10月09日(水) |
アニータさんの自宅競売で、弁護士費用5000万円? |
日経(H14.10.9付)社会面に、青森県住宅供給公社の横領事件で、千田被告に賠償命令と報じていた。
その記事の中で、妻アニータさんの自宅を競売することで、7360万円を回収したが、弁護士費用などのために、実質的な回収額は2400万円と書いていた。
そうすると、「弁護士費用は、約5000万円かあ。弁護士は儲かるなあ。」と思ったかも知れない。
競売をすべて日本で行ったのであれば、私もそう思う。
しかし、チリでの競売事件で回収を図るには、それなりの費用が必要であろう。
だいたい、チリで競売を申し立て、回収するにはどのようにしていいか、私にはさっぱり分からない。
チリの法律なんて知らないし、弁護士会の図書館にも置いてない。
青森県住宅供給公社だって、さっぱり分からなかっただろう。
そこで、供給公社は、地元青森の弁護士を通じて、東京の大手渉外法律事務所を紹介してもらったと思う。
渉外事務所というのは、外国の企業相手の事件を多く扱い、外国の法律事務所とも連絡を取り合っている法律事務所である。
そして、大手渉外法律事務所は、アメリカの法律事務所に依頼したと思われる。
日本の法律事務所が、チリの法律事務所とコネクションがあるとは思われないから。
さらに、アメリカの法律事務所が、チリの法律事務所に依頼し、チリの法律事務所がすべての競売手続をやったのではないだろうか。
このようにいろんな事務所が絡むと、それなりに必費用はかかる。
とくに、アメリカの法律事務所は高いからなあ。
ということで、5000万円の費用になってもやむを得ないかも知れない。 (なお、5000万円には、競売申立費用も入っているだろうから、全額弁護士費用ではない。)
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